指導者育成期間

orion10142004-10-07

アジアユースは準決勝を宿敵韓国代表と戦い選手たちの驚異の粘りによってPK戦まで持ち込み、しかし結果は韓国代表に敗れ決勝へ進むことはできなかった。2−2(1−3PK)。
ワールドユース6大会連続出場は評価すべき事だが、経験智の少ない選手たちへの指導育成やチーム作りという点においては検討すべき課題が多すぎるように思った。というより現状憂うべきと思った。

素材的には優れた選手が多くても、このままの体制であれば世界と互角に戦うのは困難なような気がする。ベスト8はおろかリーグ戦でも勝てないだろうと思う。アテネの二の舞。
協会の今後の出方を待ちたいが、五輪代表(U−23世代)の「総括や反省」に基づいた今後の日本サッカーのアンダー世代への展望と指針がない(表に出ない)以上、憶測で書いても仕方のないことであるが、協会は、なし崩しに「一定の評価」だけ与えて、この憂うべく現状を黙って”見過ごし”そうな気がする。代表チームと同様に。
見過ごし、見逃しは罪だ。

彼らは、今の川淵氏を中心とした独裁体制を維持し自分の職域を守ることだけに汲々とし、個々のチームの未来への視点が欠けているように思うのだが、どうだろう。この世代の責任者は、田嶋氏だろうが。

WYに出場できるようになったからいいじゃないか、それで文句あるのか、という姿勢は、「アジア杯で優勝したじゃねぇか、だからどうした?」という姿勢に繋がるのであるが、かといって仕事のできない連中を引きづり降ろすのは容易なことではない。
困ったことだ。
どうやら今は、どこのカテゴリーにおいても指導者育成期間らしい。

明らかに、日本のアンダー世代のサッカーは、憂うべき情況に陥っている、と思う。

次代を担うだろうユース代表は、いくら平山の高さを活かすといっても、バックからの放り込みにばかり頼りで、サイドや中盤の選手の特性を活かそうともしていない。ディフェンスのカバー主義によって更にそれらに拍車がかかっている。
戦術的視点は持ち合わせていないのでうまく表現できないが、このようなゲームの取り組みは、なにかが狂っていると思う。
「精神的に超えなければいけない部分がある」(大熊監督)なんていう問題ではないはずだが。
この世代が別に美しいサッカーしなくてもいいが、「未来」を感じるサッカーには取り組んで欲しいと思う。

サポーターが、この世代がいくらやっても韓国代表に負け続ける腹いせに、私を含め少し感情的になってしまうのは否めないが。
代表と違ってアンダー世代には、選手選考も含め(もちろん監督選考も含め)再出発する時間はまだあると思う。それだけが救いか。

ところで、「絶対に!負けられない戦いがある」というフレーズに、視聴者が耳障りで不快感を感じていることを、TV朝日運動部やディレクターたちは気づいていないんだろうね。実は一番感性的に鈍感なマスメディアの人間が番組作っている世の中だから仕方ないけど。

松木さんの「応援モード」発声は、解説者でなく、同じ「応援者」として聞けばいいのではないだろうか。松木さんは、長谷川健太ではないし、あれ、ただ声高に叫んで実況するスポアナほどは耳障りではないです(笑)