正念場に立つ

始動したアビスパ福岡は、恩納村で第一次沖縄キャンプを張っている。沖縄は日中20度前後の恵まれた気候の中、選手たちは初日からいい汗をかいている様子だ。
個人的には時間作り第二次宮崎キャンプは覗きたいとは思っているのだが。

今季は、WC中断期間がある。その前と後ではチームの取り組みは変わるだろうが、シーズン前のキャンプはチームを”J1仕様”にする重要なキャンプと言って良い。
前季、アビスパはJ随一の若さでJ1復帰を果たしたが、今日はその中で正念場に立っていると見られる3人をピックアップしてみたい。

背番号自体には特段の意味はないがいずれも一桁の背番号から二桁へと変更した。
W林は、薮田にエースナンバーを譲り、MF松下は布部にナンバー6を譲った。またDF川島は金古に4番を譲った。

林 祐征(9→20)
  徳島小松島高出身、22歳、187cm、86kg
  03年成績:31試合、2155分出場、11得点
    04年成績:15試合、 782分出場、 1得点
  05年成績:18試合、 958分出場、2得点、

アタマを丸めて今季の初練習を迎えた林の心境は痛いほど伝わってくる。
林が持ってる能力を発揮しなければアビスパの得点能力は向上しないだろうと思う。ピッチ上での立ち姿だけならサイズ的にはワールドクラスのFWである。
林はまさに今季が正念場である。

松下裕樹(6→13)
  群馬前橋育英高出身、25歳、175cm、72kg
  04年途中広島より加入
  04年成績:11試合、 395分出場、0得点
  05年成績:25試合、2056分出場、3得点

センターミッドフィルダーの位置には、ホベルトを中心に、城後、北斗と将来性豊かな選手がいる。また今季は磐田ー神戸ーセレッソとJ1経験の豊かな布部も移籍してきた。
松下のミドルレンジからの強力なシュートは確かに武器にはなるが、ボランチとしてのポジショニングや展開力にはまだ課題が残る。今季は松下も正念場といってよい。

川島真也(4→17)
  静岡清水商高出身、27歳、188kg、84cm
  広島−浦和−広島−福岡−広島と経て
  03年成績:39試合、2671分出場、3得点
  04年成績:12試合、816分出場、0得点
  05年成績:18試合、1349分出場、1得点

ラーメン研究家として名高い川島も、正念場であることに違いない。
DF陣は長野の成長、柳楽も控えている。また今季は、東福岡で千代反田とセンターバックを組んでいた金古が鹿島から加入した。
右SBも宮本、山形辰、平島と競争が激しい。また今季は大分から実績のある吉村が加入した。
今季、3人には注目したい。
”チームの底上げ”とは未だ伸びシロがあると思われる彼らが成長することでもある。