その3「戦争報道について」メディア(情報)の内側

先日、コメントを頂いたフランス在住15年のふらんすさんのコメント欄に紹介されていた東京新聞の記事。
米紙ニューヨーク・タイムズピュリツァー賞記者であるクリス・ヘッジズ記者(47)のインタビュー記事です。

中東の反米感情について、『米国がイスラエルに武器と金を与えて、パレスチナの抑圧に手を貸しているのだから。彼らの批判は正しい。』
『従軍記者は、戦場で独自の交通・防衛手段を持たない。米軍が望んだり、見せたいと思う所に連れていかれ、それを全体像であるかのように伝えた。』
それらは、『米国民や前線の兵士の利益ではなく、戦争を仕掛けた人間の利益にかなうことだ』
メディアが戦争の英雄を作り出すことについて『湾岸戦争ではシュワルツコフ司令官、イラク戦争では女性のジェシカ・リンチ上等兵がそうだった。戦争は残酷で、汚くてうんざりするものだ。そんなものは誰も見たくない。栄光や名誉、英雄が登場すると、戦争は途端に、神聖で力強くて、立派な行為にすり替わる。人々は思考を停止し、でっち上げの神話に自らを納得させる。メディアは商業的な理由から、そうした読者の期待に応え、戦争の神話化に加担している』

歴史上、ローマ帝国以来の世界強国になったアメリカの世界の警察官たる「サダム征伐」に、自らの利益のために手を貸し援助しようとしている日本が、中東の大半の人々から今現在、どう見られているか。
それに、
イラクに大量兵器があろうが、なかろうが、ブッシュがブッシュである限り、現在のアメリカは、中東のテロリストからは永遠に狙われる。
イラク戦争について言うと、バランス取れているのはフランス政府とドイツ政府か)

また、
危険極まりない現地に、例えボランティアであろうがNGOであろうが、出かけているヒーロー主義は、自らを見失った行動としか見えない。
彼ら”ヒーローたちの”メッセージを伝えるメディアの昨今の扱いを見ると、目をそむけたくなる。

彼らは、自己責任で行動しているのだから、そっとしてやるべきだ。
命の尊さを学びに行くために、大きな代償を払っているのだろうから。

とはいえ、親御さんの気持ちになれる自分は、彼らの母親の涙に、涙する年齢になってしまったのだが。