七言絶句

中唐の詩人白居易(白楽天)
白居易の詩文はわが国にも伝わり、平安以後の日本文学に
最も大きな影響を与えた。「白氏文集」は平安貴族の教養でありベストセラーだったようだ。
しかし、白居易の詩は「唐詩選」には一句も載っていない。」(「趣味の漢詩」より)
下は「對酒」と名付けられた七言絶句

 七言絶句『對酒』

 蝸牛角上争何事

 石火光中寄此身

 随富随貧且歓楽

 不開口笑是痴人
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牛角上かぎゅうかくじょう何事をか争う

石火光中せっかこうちゅう此の身を寄す

富に随したがい貧に随い且しばらく歓楽せよ 

口を開いて笑わざるは是れ癡人ちじん

                      白居易(別名・白楽天/772〜846)

「世の中の人はかたつむりの角の上の小さく狭い所で、いったい何を争うのか。
火打ち石の火がぱっと火花を散らす、その一瞬の間に人はこの世に生きているようなものだ。
だから、ひとそれぞれ置かれた環境や運命、分に応じて、ま〜しばらく楽しもう。大きな口を開いて笑わないやつはバカ者だ!!。」

趣味の漢詩より

*「冷吟閑酔」:さりげなく詩を口ずさみそして、のんびりと酔う。自由で気楽な暮らしを満喫する。

*写真の花:見 事 に 咲 く 一 輪「ラブリーラッフルズ