『どうみるジーコジャパン』

確信を持って言えるが、朝日は30日付け朝刊で「解任」について何らかの”キャンペーン記事”を用意していたのだと思う。
いや、チェコ戦の前も後も、ジーコは何も変わっちゃいないのですが。
意図なく、多くの偶然が重なって、選手達の自覚と頑張りによって、日本代表が思いのほか強豪チェコ代表に内容ある勝利をし、紙面の趣旨変えたのだろう。
しかし、今朝の朝刊は、1ページを割いて特集を組んでいる。
『どうみるジーコジャパン』:”三者三様”がそのタイトル
三者のうちの一人が永井洋一氏。おそらくバランス取る為に氏の意見を取り扱ったのだろう、トルシエに対する氏の怨念論を紹介するだけで世の中の人の気分を害し、目を汚すので、名前さえ書くのにちょっと躊躇したが。(苦笑)もうひとりがジーコ解任論の筆頭・旗頭後藤健生氏、あと一人が「スポーツ社会学」の黒田勇関大教授でいずれもインタビュー記事であった。
また、別のページの「チェコ戦」を報じるページには、プラハの上嶋記者の記事のあとに、「解任を求める集会中止」とタイトルがあり、「サッカーファンにネットで参加を呼びかけていたが、当面の延期」となった旨の記事。
この”扱い”が、予想以上に大きいところを見ると、現在、大手マスコミが、ネット界を”注視”していることが良くわかる。

後藤健生氏:『「勝負勘」も期待外れ』
『後藤氏は、「ジーコが良いか悪いかではない。一刻も早く、能力のある監督に」とバッサリ(笑)
後藤氏は、当初、「現役時代のジーコの勝負に対する執念」や独特の「勝負勘」に期待していたようですが。
しかし監督の一番大事な仕事のひとつである「チーム全体のマネージメント」の欠落や、ブラジル代表前監督フェリペ氏の、”あの”個人技に優れた「3Rに対して、ビデオで相手を研究した上で、細かい指示を与え、毎試合3人の並べ方を変えた」という、本人の講演を引き合いに出しながら、現代サッカーにおいて、「監督の指示がいかに大切か」と説いている。
また後藤氏は、前監督トルシエの代表における監督としてのやり方がいかに”オーソドックス”なものであったか。またその当時と比較して今の代表チームが「明らかに、弱い」なっており、「このままジーコに託す理由が見当たらない」と、明確にジーコ解任を主張している。』
これらのことは、これまでネット界で論じられてきた議論とほぼ同一線上にあるといってよいだろうが。
朝日新聞が、明確に後藤氏のコメントをトップ扱いで掲載することで、ある意味ジーコ解任の必要性を認めている、とも読み取れる。

以上、三者のコメントを詳しく紹介するつもりでしたが、この点についての永井氏の歪んだコメントは、精神衛生上にも二度と目にしたくないものなので、後藤さんの記事だけ、こちらに紹介することにします(笑)



「回光返照」(かいこうへんしょう):夕日の照り返し。日没直前に一時空が明るくなること。転じて、亡びる寸前に一時的に勢いを出すこと。