隆行に特攻隊精神を見た

鹿児島県に知覧という所があります。もうひとつ、同じ鹿児島の国分市自衛隊基地にも同じような施設があるのですが、【特攻隊】の遺品を展示した部屋に入ると見ているうちに自分の目から、そう、まるで滝のように涙がこぼれ溢れてくるのを禁じえません。それは感動とかいうものではなく、深い人間の悲しみであったり、とてつもなく深い親子(母と子)の情であったりといったものをそこで見てしまうからです。
戦時中の終わりごろ米国の圧倒的な戦力に対し日本が国民総動員で戦っている時期に「特攻隊」は生まれました。自分の命を母国のために投げ捨てる「覚悟」で、爆弾抱えて突っ込んで行くのです。
実は彼らの本音は「生きたい」「早く逝く自分を母にお詫びしたい」という人間的な気持ちがその底にあると思うのですが。
自分の父の時代の話ですが、私は大好きな島尾敏雄さんの著書や多くの映像と映画、そして上に上げた施設を通して、それらのことを知ることができました。
【特攻隊精神】
話は変わりますが。
今の日本代表は、近代的なトレーニングやコンディシニングケア、サッカー強国から学んだモダンな戦術やこれまで培ってきた日本サッカーなりの積み重ね、そういったものを一切合切かなぐり捨て、肉体的疲弊や身体的コンディションは金輪際関心見向きもせず、只管(ひたすら)精神力だけを鍛え上げ、精神力のみで戦う「特攻隊」サッカーを見る思いが今しているのですが、それは私だけでしょうか。そうであれば、長期に亘る長く苦しい精神鍛錬期間ではあります。
【仕事を忘れた協会幹部】
そういったことが今の日本のサッカー界に、一体全体必要かどうかは、今のチームの戦い方を日本サッカー協会の裕福な高給取りたちが「査定」・「評価」・「分析」し、「判断」すべきことだと私は思いますが。

アジア杯後も、おそらくコンフェデ時の時のようにそれを放棄するでしょう。たんまりある銀行預金と次々と繰り出される代表戦(最近高額になってきたチケット!)で、潤沢に資金を集め続けている幹部たちの「ジーコに任せてる」の一言で。
一体、このままでいいのでしょうか。
いつからバーレーンと同程度のレベルになったんだ?って。(バーレーンの選手たちの頑張りは否定しないが)
分水嶺は越えた】
以前、分水嶺をもう既に越えてしまったと、ここで書きましたが。公式戦であるコンフェデレーション杯でそれらの重要な仕事をサボリ放置してきたツケが今の選手たちの身体の犠牲の上で成り立っていると、私は以前から書いています。
冷静な判断をすべき川淵氏(ホントはチキン)は、おそらく今回のアジア杯の準決勝進出を決めた時点で、冷たい水を飲みほしながらホッと胸をなでおろし、これからも何事もなかったかのように過ごすことでしょう。自分で出した低いボーダーラインの結果さえ出せば自分のイスさえ安泰なのですから。(取り敢えず勝ってるし)
どんなに騒いでも、どんなにアピールしても、もはや何も変わらないことを、企業や集団が倒産・破産する中で多くの失政や失敗を数多く見てきた私は少し距離置きそう見通していますが、心の中では私の見通しがハズれることを祈っています。(幾許かの改善の芽が出れば退化の道は避けられたにしても)

次の言葉を敬意を込めて川淵会長に送ります。
これまで大きなつまづきを知らない謙虚さを失った傲慢な統率者ほど、奈落の底に落ちてみて初めて気づくのです。

私たちの「02年」から比較したとすればまるで地獄に落ちるというその時の覚悟を私は7月29日の夜にしたのです。
【毎度の野戦病院と鹿島化】
ところで、特攻隊精神を私が見たのはBSの画面で映し出された鈴木隆行の瞳の中だったのですが。
鹿サポでありジーコ(代表監督は別にして)好きな人間はここにもいて、今の時期表現が微妙に難しくそういう意味では居た堪れない複雑な思いであるのですが、昨日のゲームは毎年「野戦病院化」する鹿島そのものであり、戦う姿勢は愛すべき宿敵ジュビロ磐田と雌雄を決する重要な試合での選手たちの精神そのものだったことを付け加えておきます(笑)
併せて、罰ゲームをしてるうちに快感に変わっていってるようで一部の選手たちとサポは”M化”されているようですが(笑)
・・・
鹿サポのひとりとしては、これ以上代表を鹿島化するのにはもちろん反対します。
野戦病院は盲目的に愛する鹿島だけにして欲しい(ホントはそれも心底嫌で、なんとかして欲しいけど)
日本にはそういったクラッシックなサッカーをやるチームは、ひとつあればいいと思うのです。
ところで、
鹿島サポも色々いるけど(爆)鹿サポほど神格化に快感に震え、集団的マスゲームを好み、応援にはセンスなく、独裁政権下でのどこやらの国のようにわき目もふらず熱い気持ちで上半身ハダカでの「○○○マンセー」状態は他にはないのですから。
私も、惚れた弱みでこれまでいやいや付き合っているうちに快感忘れがたく身体が反応してしまい(笑)鎖国的特攻隊精神には熱くなってしまうのは否めないのですが(笑)
しかし、日本代表に対し「秋口の○○」は求めてはいけないし信じていないことは確かです。それとこれとは違うだろ?