ヒールパス炸裂

orion10142004-08-19

ヤナギに関心ない方は、どうぞスルーなさってください(笑)
*写真は、サン・フィリッポのこけら落とし(8月17日:ユーベ戦)
さて、メッセーナの本拠地サン・フィリッポのこけら落としが行われ、ユベントスを迎えその記念試合が開催された。
ヤナギと俊輔ネタではどんなスポ新よりも精緻で情報量多く、素晴らしい文章力で我々の視点に近いイタリア在住の神尾さんのBLOGから。(最近、お世話になりっ放しで・笑)
その記念のゲームに、ヤナギは後半1分にセカンドトップの位置でいよいよ登場。

『15分過ぎ(後半)からエンジンがかかり出す。19分、後方からのロングパスにオフサイドラインギリギリから飛び出しボールを受けると、ノールックで背後のスペースにヒールパス。そこには、イリエフと交代して入ったばかりのスッロ!「おおっ」観客のどよめきの後、放たれたダイレクトシュートはゴール右隅を捉える! 僅かに外れ得点ならずも、メッシーナではこの試合随一の決定機を生んだのはヤナギの美技。』

スッロとは息が合うようですね。
サンプドリア時代にはピッチの上はライバルばかしで、少ない出場機会もありメンバーと息の合うプレーはできなかったような気がします。「自分で突破しろよ」みたいな。

『勢いに乗り23分、ユヴェントスDFが中盤との間にこぼしたボールを拾うと、即座にザンパーニャの前方へ柔らかいチップパス。この後も、柳沢は持ち前の技術と展開を読むシンキングスピードの早さを発揮、トップの位置でボールを引き出しては、スッロやドナーティを走り込ませて、彼等にトリッキーなパス。フリーでボールを受けた彼等から更に大きな展開がなされてシュートまで。29分、右サイドのラファエルが惜しいシュートまで向かうが、その展開の起点もやはり柳沢。』

他はともかく、シンキングスピードならヤナギも世界的で、小野と双璧だと常々思っています。(思いっきり贔屓目・笑)

『柳沢はシュート0本だったが、彼が起点となり、もしくは関わったパスワークはことごとくビッグチャンスに繋がっていました。「ヤナは面白いな、気に入った」とコメントした記者さんも現場には多し。実効性のあるプレイに繋がれば、この繊細な攻撃センスこそは立派な持ち味です。』

気に入られるだけでなく、彼らやチームメイトを認めさせるには、やはり結果(得点・アシスト)が求められます。

なんだかほとんど神尾さんのBLOGから抜粋して紹介しちゃったけど(笑)
久しぶりに復帰なさったSH77さんこのネタに触れていましたが、ヤナギは本当にアジア杯を辞退して良かった、と私も思っています。

ジーコは「柳沢がアジア杯に参加して渡伊してもコンディションには全く問題ない」と発言していたけど。とんでもない!昨日の中沢や玉田の動きを見ればそれが嘘であることが証明できる。

恩あるジーコに呼ばれ、勇気を持って初めて断ったヤナギ。

私は、ヤナギはもう代表なんかには呼ばれなくてもいいと思ってるし、今シーズン一年は、死に物狂いでメッシーナ
に賭けるべきと思っています。
今、代表に未練持つようなヤナギなら、セリエAでの成功はないだろうと思っています。どうせどっちも中途半端。
いつもボーダーラインのぎりぎりの綱渡りをしてることを自覚して、一人の戦うサッカー戦士として、自覚し、
精神的に乗り越えるその日まで、帰ってくるな、と。

以下は、ヤナギの公式HPより試合後のムッティ監督と、フランツァ会長のコメント

試合後のメッシーナ・ムッティ監督のコメント
「今日は新しいスタジアムで、そしてユベントスとの対決ということで、色々な意味を持つ試合だった。メッシーナは一層、骨組みが出来てきていて、ポジティブな90分を見せれたと思う。日々、目標である9月12日の開幕に向けて、コンディションを上げていくためのいいステップが進んでいる。新加入の選手らもだんだんチームのプレーに溶け込んでいる。だれもリーダーではないけれども、一人一人が自分の持つものを出し合って、チームを作っていきたい。柳沢はいくつかの重要なプレーを見せてくれた。攻撃の中でのやり取りも良くなってきていて、いいアイディアも見せた。これからは相手からボールを奪うということも彼の課題の一つだ」

メッシーナのフランツァ会長のコメント
「だんだんチームとして機能してきている。まだ、これから練習を重ねていかなければならない部分もあるが、初めてビッグチームと試合をした割にはいい試合が出来たと思う。また、新しい選手のイリエフ、ラファエル、柳沢もいいプレーをしてくれた。柳沢はいくつかいいプレーを見せてくれた。あのかかとでのパスは本当に素晴らしいものだったし、ゴールへ繋がるものを見せた。こういうことも一つの大事な要素である。まだ、彼の持っているものをもっとチームに生かさなければならないけれど、すでにいくつかの答えを出し始めてくれている。新しいスタジアムはあなたたちも見たように素晴らしい。まだ、しなければならないことがたくさんあるけど、少しずつ整備して重要なスタジアムになっていくだろう」

ユーベ戦でもそうだったようだがヤナギは簡単にボールを奪われることがあったと、神尾さんも書いていた。ビッグチームとの戦いにおいてはボールを簡単に奪われることは、場合によってはチームにとって致命傷に陥ることにつながる。

昨シーズン初先発し、その後厳しい状況に追いやられたACミラン戦を、ヤナギマニアは忘れることができない。そう、あれはたった一度のミスだった。

一つひとつをこなしチームとしての要求に応えれなければベンチに追いやられる、という状況は昨季と変わっていないだろう。