20日ぶりの登場

セリエA第6節【ユベントスVSメッシーナ】:スタディオ・デッレ・アルピトリノ

ユーベのDFは、ザンブロッタテュラム、ゼビナ、カンナバーロの、セリエA随一の、非常に分厚さを感じる布陣。
試合は、前半開始早々からアウェーのメッシーナがリズム良く攻撃を仕掛ける。しかし次々と跳ね返さえられるボール。メッシーナに、良いカタチでシュートすら打たせない。
メッシーナの前線にもう少しキープ力があればと思うが、ユーベ相手にはなかなかうまくいかない。次第にセカンドボールをユーベに奪われ始める。しかしメッシーナの中盤も激しいチェックで応戦。さすがに2位だけのことはある。セリエBから今季昇格したチームとは思えない程堂々としている。
しかし、さすがにユーベ、ネドベドを攻撃の基点にしてイブラモヴィッチ、カモラネージ等が機能し始める。前半26分、右サイドからの見事なクロスにサラジェッタが素早く反応。好調なメッシーナDFが反応する余裕さえ与えなかった。強烈なシュートで1−0。前半はこのままハーフタイムへ

後半開始から、メッシーナはDFコンテに変えてMFスロを投入するも、ユーベの鋭いカウンターにメッシーナ守備陣が次第におぼつかなくなる。後半9分ゴール前に飛び出したネドベドの足元へ低い右クロスが入る。ユーベらしい攻撃で2−0。
これでメッシーナはアウト、と誰もが思った。後は時間が過ぎていくだけ、と。
しかし後半23分メッシーナFWのザンパーニャにいいボールが渡る。ゴール前中央につめていたザンパーニャの強烈なシュートにブッフォンは身動きできなかった。さすがにローマに4−3、ミランに2−1と強豪を打ち破ってきたメッシーナ特急。
リーグ戦でまだ1失点だったユベントスに、堂々の得点で2−1。ザンパーニャはリーグ通算3得点目。
2−0時点ではメッシーナの攻撃陣の意気消沈ぶりが見え始めていただけに、この貴重なゴールでメッシーナが息を吹き返す。

体調も回復し、調子の上がってきたヤナギを試す舞台は整った。
試合の流れを良く読むムッテイは、なかなか慎重な監督。
「早く、出せよ!」と、深夜(早朝)にTV画面に向かって突っ込み入れる。

ヤナギは後半28分、ようやく登場。スタディオ・デッレ・アルピトリノ)まで海峡を越えてやってきた1万人のメッシーナサポから大歓声。いい雰囲気。

ヤナギはリーグ戦は9月26日キエーボ戦(H)以来の出場。いい場面に登場したヤナギはトップ下の位置で動き回る。スペースを作りボールを呼び込む動きをする、しかしボールはヤナギまで中々繋がらない。
ゲームは2−1で終わったが、ヤナギは2度チャンスを作った。
ひとつは前線でボールを呼び込みながらの胸トラップ、そのままトラップをセンターFWザンバーニャへパス。繋がればビッグチャンスだったが、しかし、惜しくも繋がらず。これはヤナギらしいチームの他の選手には見れない動き。
もうひとつは、ザンパーニャが前線でポストとなり後ろのヤナギへ決定的なパス。ヤナギ中央からシュートするもキックの精度がもうひとつでゴール右にそれる。この場面はヤナギマニアには見飽きてる(笑)現地で、ゲーム全体が見れない(伊語がわかるというだけ)日本のマスメディアは、このシュートシーンの「大きくそれる」としか書かない事だろう。

この試合カメラに写らない、ボールのない時のお得意のヤナギの動きは画面では中々見えなかったが、ザンパーニャとの連携も取れてる様子だし、動きも次第に良くなっていると思えたので、この10月の残り3試合で、出番を増やしながらそろそろ結果を出す時期に来ている、と思った。いずれにしても、9月からメッシーナ特急はまだ停車していない。
次戦は、24日レッツェ戦(H)、27日がラッツォ戦(A)と続く。31日は俊輔のいるレッジーナ戦(A)だ。サポ同士も熱くなる海峡ダービー