新星輝く

第83回全国高校サッカー選手権大会は、ベスト8が出揃った。
九州地区の高校を中心に大会を展望してみたい。

 【組合わせ】
  国見高(長崎)ーー
           |ーー
  盛岡商(岩手)ーー   |
              |ーーー
  多々良(山口)ーー   |   |
           |ーー    |
  鹿児実(鹿児島)ー       |
                  |
  星陵高(石川)ーー       |
           |ーー    |
  前橋商(群馬)ーー   |   |
              |ーーー
  鵬翔高(宮崎)ーー   |
           |ーー
  市船橋(千葉)ーー
           △  ○   ◎
 【日程】
  △準々決勝    1月5日(水)
  ○準決勝(国立) 1月8日(土)
  ◎決 勝(国立) 1月10日(祭)

渡邊(早稲田)、城後(アビスパ入団)らを擁する本命の国見は、5回戦で藤枝東(静岡)をPK戦の上破り、ベスト8に進出した。

このゲームはTV観戦したが、ボランチの城後が、渡邊(U−19日本代表)とともに前線で2トップを組み今大会はFWとして点取りの屋の役割を果たしている。
182cm、76kgの体格で足技もうまくスピードもある。周りの選手とは体格でも抜き出ている。彼ならプロでも十分にやれるだろう。
城後は、久留米出身で、中学時代から佐賀のバレンティアFCでサッカーやりながらも中学陸上部も兼務し、中学時代はジュニアのヤリ投げで全国4位になった万能選手。3年で有明中学(国見高校のスグ近くの町にある)に転校。
城後は、2年で左足を骨折し残念ながら代表には選ばれる機会がなかったが、彼なら、いずれ呼ばれることだろう。
アビスパではFWをやるのか、ボランチをやるのか知らないが、私は是非とも大型のボランチとして大成して欲しいと思う。彼は点も取れるが守りは非凡だと思う。ホベルトと組めば基点もでき、アビスパのサイドも生きるだろう。

プリンスリーグの九州地区の覇者鹿児島実業は、多々良(山口)と対戦。鹿実も有力な優勝候補だろう。

今年の総体で優秀選手に選ばれている鹿実のエースFW山下は、修徳(東京)戦でハットトリック鹿実は、10月の高円宮杯全日本ユース(U−18)選手権準決勝でジュビロ磐田ユースに敗退しているが、今大会の優勝候補の一角であるだろう。
6月の全九州高校サッカーでは東海大五を破って見事にトーナメント優勝しているし、「JFA プリンスリーグ U-18 九州」でも2位の国見高や、東福岡高に圧勝し、リーグ戦を安定した戦いで、首位に輝いている。

大会でもファンタジスタぶりを発揮している興梠(鹿島入団)を擁する鵬翔(宮崎)は、彼の2試合連続決勝ゴールでベスト8に進出し、堅守の市立船橋と対戦する。このゲームには注目か。
また大会NO.1MFの呼び声高い山本(名古屋決定)を擁する星陵(石川)は、前橋商(群馬)と対戦。個人的には、モノが違うと言われる”超新星”山本にも注目。
■勝ち上がるのは?
上のブロックは、国見VS鹿実の戦いなら手のうちを知り尽くしてる鹿実か。その場合だが、決勝まで鵬翔が勝ちあがった場合には、鹿実は、鵬翔には分が悪い。鹿実は、準々決勝がカギとなるだろう。
下のブロックは、どこが勝ち上がっても不思議ではない。個人的には鵬翔と星陵の戦いを見てみたいが、鵬翔は、失点の少ない市立船橋から2点を奪うのは厳しい、市船も粘り強い。興梠を止めればPK戦に持ち込めるかも知れない。
鹿実と星陵が決勝進出か?興梠さえこのままの活躍を続ければ、鹿実と鵬翔の南九州(鹿児島VS宮崎)対決が見られるかも知れない。この年代の九州勢は強い。