北朝鮮戦の分析

orion10142005-02-12

北朝鮮の日本対策
自分自身は、ともかく「勝ち点3取れて良かった」。「やれやれ・・」。といった感慨に、未だに浸っているのですが。
ワールドカップアジア地区最終予選の初戦でもある、北朝鮮との戦いについては、今後のためにも冷静な分析が必要だろうと思っています。
私が、まず最初に着目したのが、現場で指導もされている方のこちらのコラムです。
カザフスタン戦、シリア戦についても同様な分析がされていましたが、この北朝鮮戦もなかなか精緻で詳細な分析をされてあり、大変興味深い内容だと思いました。

「勝ち点3をありがとう」
「北朝鮮戦分析(1)」
「北朝鮮戦分析(2)」
「北朝鮮戦分析(3)」(2/16追記)

写真(画面?)と図入りコラムの力作で、会場で観戦した私も同様な感想を持つ部分が多くありました。
北朝鮮代表について、

『守備に入ったときは、とにかく戻って3ラインを形成する。三都主を警戒して全体でやや右側に位置することが多い。
 ゾーンマークだが、原則として、2番が後ろで余り、5番が玉田。14番が鈴木。8番が三都主。20番が加地。17番、7番、15番で小笠原、福西、遠藤をマークする。中にボールが入ってきたときは、挟み込んでボールを奪う。』(駄馬Dさん)

以上に書かれているように、北朝鮮の戦前の研究ぶりも伺える表現をなさっています。

『やっていることは一般的な4バックのやり方なのだが、動きの一つ一つがスプリントで行われ、それぞれにキレがあり、東アジアサッカーの特徴である「走るサッカー」を全面に押し出していた。また、チームのほとんどがクラブが一緒らしく、シンプルに味方の特徴を使おうという意図が高く、くさびにはダッシュで必ずバックサポートに入り、また、くさびを受けた方もワンタッチでその選手を使うということを徹底的に続けていた。』(駄馬Dさん)

この辺りは、北朝鮮チームの特徴をうまく表現されていてわかりやすいです。

『また、後向きの鈴木には身体をつけない(ファールしない)三都主、加地は縦を切る。カウンターはまずはFWへのくさびを狙うが、出せないときは三都主の後ろに蹴りこむ。と日本のやり方を明らかに研究してきた。そのため、いつも以上に中澤が前に後ろに往復してヘディングをする場面が多く、後半はかなり疲れていたと思う。』(駄馬Dさん)

この辺りの表現は、私も全く同感でした。
現メンバーでの戦いぶりの課題や、今後の戦術的な示唆に富んだ内容になっていると思います。
今のところプロのライターも、ここまでは細かく分析されていません。よろしければ、時間あるときにどうぞ。

■「6分の1の重み」
自分としては、こちらのコラムの内容に数多くの部分で納得できるところ多く、特に、このゲームでの「俊輔の役割」については、僭越ながら、とても優れた見方と明快な表現をされていると思った次第です。

『直後、高原、中村俊輔が立て続けに投入される。これが奏功した。
北朝鮮のプレスが若干ピークを過ぎたこと。
ハイボール処理に難があるキーパーに、空中戦・肉弾戦を厭わない高原をぶつけたこと。
・なにより中村俊輔のキープ力が日本に落ち着きをとりもどしたこと。
特に中村は以前の彼からすれば驚くべき行動半径の広さで左右のスペースに入り込み、数秒のタメを作り出すことで日本の攻撃を復活させた。記憶する限り迂闊なプレーでボールロストしたのは1回きり。
絶妙のスルーパスやピンポイントのクロスを披露することは出来なかったが、そんなことよりもっと必要なプレーを彼はキチッとすることが出来た。セリエAで揉まれている中村にとって、北朝鮮DFのプレッシャーなどさほど特別なものでもなかったに違いない。その感覚が余裕を生み出す。少なくとも昨日の中村は「海外組」に相応しい働きだったし、両チームの選手に格の違いを見せつけたことだろう。』(バステンさん)

俊輔の投入と彼の献身的な動きにより、次第にオガサがフリーになる時間が増え、最後のあの大黒ゴールに繋がるミドルシュートが導き出されたと、私は思っています。

■スポ新には正しい評価は無理
北朝鮮戦については、いつも楽しみに拝見しているさるさんのBLOGもチェックしておきたいところ。
「古い話題と言われようが。。」

『それなのに、日刊、4.5の評価ってどゆことよっ
隆行くんは自分のできることをよくやっていましたよ。』(さるさん)

隆行は、ボールのないところでも精力的だったし、キチンと守備もやっていました。私は隆行は、献身的で本当に良く動いていたと思っています。オガサ一人中盤で奮闘していたのを、下がって助けてもいました。
ここではヘボ審判のことは書きたくありませんが、もちろん、低い位置でしたが、隆行らしくじょうずにファールももらっていましたよ。
彼は、時々は、ボランチの下がりすぎでできた空いたスペース(広大な空間)を埋めてもいました(笑)
個人的には、先制点は三都主からのアーリークロスに「隆行が頭で合わせてゴール!」を、期待していたのですが。
三都主は、1点目につながる突破以外には、多くの時間を窮屈な北朝鮮の2枚の壁の前に下がってばかりで、クロスさえできない距離にいました。(笑)
日刊(朝日新聞)の記者は、サッカー担当2年目程度の若者か、真っ赤な北朝鮮スタンドに気を取られていた方なのでしょう。