加地

どうやら体調も戻ってきた。
■最終試合
明日は、最終予選の最終試合。イランが親善試合気分なのか観光気分なのかは知らないけど、グループ2の首位を争うゲームであることに違いない。
もはや1位には特段の意味もないけど。できればアウェーで負けた相手にスッキリ勝つのも意義あることだろう。
韓国の東アジア選手権では、控えの若い選手たちが2戦続けて先発した。
そして最終予選のイラン戦。ジーコは参集メンバーを変えなかった。そして、どうやら敗れた北朝鮮戦のメンバーで戦うらしい。
本当は花試合でもやるのかと思っていたが、時間をかけて先発組を本気にさせた。
自分的には17日のイラン戦は結果と内容を問いたい。

グループ1では、このところ調子の出ない韓国がサウジと、ホームで首位争いのゲームを行う。
WC予選が17日に開催されるのは、北中米とアジアが主で、欧州予選は、9月3日と7日が集中開催日となっている。
また、最近の常連国が苦戦しているアフリカ勢も、同じく9月4日前後が集中開催日となっている。また、残り3試合となった長丁場の南米も9月3日が集中開催日。

■加地のこと
好き嫌いはあろうが、朝日が最近サッカーを扱う量が増えた。
夕刊は「サッカー日本代表の源流」と題して連載が始まったし、以前から長く朝刊でも代表選手を扱うコラムが続いている。
このコラムは、代表クラスの選手たちを取り上げ(おそらくインタビューを仕上げたものだと思うが)彼らのコラム形式で連載している。
今朝から、ようやく加地(FC東京)の番がきた。

加地については、大分にいる時分からそうであるが、実は余り注目していなかった。
彼が先発張るようになったのはセレッソの頃でなく、大分トリニータに移籍してからである。

この春だったか、怪我していた加地が復帰したゲームを(古巣と戦うゲームだったが)自分もビッグアイに見にいったりした。
さて、何故、加地なのか。
確か、中国で開催された04アジア杯が始まる頃だったと思う。
加地の目立たないが、的確なポジショニングが気になり始めた。

その頃は、ジーコジャパンが、左程強くないアジアのチーム相手に苦戦(文字通り苦しいゲームのやり方)をしている頃で、グダグダゲームしてチームが危うくなると、加地のせいにされ、三都主とともにパッシングが始まろうとしている頃だった。

■らしさ
今日のコラムは、加地らしさが大いに滲み出ていて、中々に良いコラムだった。
新聞を抜き出すのは良くないだろうから細かくは書けないが。
といいながら、加地を理解するための最大の部分なので、少しだけ転載します。
自分的にも、以前から加地に着目するようになった要因が、彼の言葉によってハッキリ書かれていた。

『例えば、右サイドでMF小笠原がボールを持っているとする。そこで僕がオーバーラップすれば、小笠原をマークしている相手DFは僕の方にずれる。小笠原はどうなるか。相手のマークが緩くなり、視野が広がって余裕ができる。センタリングも上げられるし、中にドリブルで切り込むこともできる。そうやって味方を助ける一方、相手DFが僕についてこなければ、小笠原が僕にパスを出す選択も生まれる。僕の動き一つで選択肢は一気に増える。でもオーバーラップせずに小笠原の後ろで立っていると、小笠原はきっちりマークされ、自由にできない。だから、僕のサイドでいかに2対1の局面を作るかが重要だ。』
『小笠原に球が渡る直前には、2、3メートル後ろにいたい。そしてトラップした時にはもう横にいるというのがベストだ。その後、僕にパスが出てくるか出てこないかは問題ではない。好きなのはそういうプレー。』

自分は、この「僕にパスが出てくるかこないかは問題ではない。」とはっきりと明言する加地が益々好きになっている。

同じサッカー観を持つヤナギの右側に、時々、加地が顔を出したり、出さなかったりというサッカーを、今後、何度見ることができるのだろうか。

イラン戦は、そんな、ボールのないところでのオガサと加地に注目したいものだと思う。