「今季を振り返る」その2.

OPTAデータを分析してみた。
■チームデータ

OPTA 福 岡 京 都 甲 府 仙 台 J2平均
シュート数 244 312 245 275 235
シュート決定率 12.3% 12.5% 15.1% 12.0% 11.7
枠内シュート率 46.7% 38.1% 38.0% 36.4% 38.1%
パス 8,567 8,563 7,609 7,529 7,777
パス成功率 73.0% 76.2% 72.5% 73.2% 72.1%
クロス 553 467 621 584 515
クロス成功率 24.4% 29.8% 21.6% 26.0% 24.0%
ドリブル・ラン 686 663 765 612 624
タックル 496 412 474 581 493
クリア 1,686 1,316 1,417 1,695 1,520
インターセプト 155 124 145 186 156

(データは今季半分第22節時点)

データから読み取ると。
1.すべての部門で平均値を超えているのは福岡のみで、いかに福岡がバランスの取れた戦い方をしたかがわかる。(インターセプトのみ平均値並)

2.京都は、タックル、クリア、インターセプトが平均よりも劣り、シュート数で圧倒。また、ラストパスは、2位の新人・佐々木(山形)を京都の右サイド星が上回りJ2トップ。
また、瞬間高速カウンターが売りの京都は、ゴールに要した時間も最も少ない。9秒以内でのゴールが一番多い。

3.甲府のドリブル・ランとクロスの多さは他を圧倒している。中でも長谷川は、J2随一でJ2全選手中NO.1。2位が同じ甲府のバレー。
入れ替え戦の柏ではないが、本来、彼らにスペースは与えれない。また甲府は、右からのクロスが圧倒的に多い。これらのことは研究済みとは思うが、早野さんも駄洒落を言ってる場合ではない。

4.仙台は、パスとドリブル・ランが平均値よりやや劣っている。「プレーエリア」のデータを見ると、両サイドからのパス出しが多いが、代わりにサイドと中央の中間ゾーンへボールを運ぶ機会が見事に少ない。今季の前半は試行錯誤期間で指揮官に迷いが見られた時期でもあるので仕方ないが、この頃の仙台は攻めのカタチがしっかりできていなかったように思う。

5.パスの分析データによると
パスの種類 福 岡 京 都
前方パス 52.5% 48.7%
横方向パス 30.3% 34.3%
後方向パス 17.2% 17.0%
OPTAの「プレーエリア」を見ると。 他のチームに比べ、京都のDF陣のプレーエリアは低い位置でのプレーが多い。特にSBの位置が低い。横パスの多さとともに、この点はリスクを犯さない京都の失点の少なさの特長であろう。J1で通用するのかどうか知らないが。 SBは、仙台が最も高い位置でのプレーが多いが、ボランチなど中盤との連携やパスは余り多くはない。 また、福岡は、被スルーパス数がもっとも少ない。被シュート数も少ないが、シュート機会を与えない組織的な守備戦術の徹底はこの3年間で完成の域にある。