熊倉さん

福岡ブルックス株式会社
    代表取締役社長 熊倉徹氏
資本金:33億7,000万円
年 商:11億3,548万円(前期)

熊倉氏は03年4月九電取締役営業第二部長よりアビスパへ赴任。
彼、就任時はサッカーの「サ」の字も知らない、ましてや興味も何もないド素人であった。

[掲げた目標は3つ]
1.プロチームとして人気のある強いチーム作り。
2.地域に根差したスポーツクラブとして、地域に生活する人々とともに発展する。
3.安定した経営基盤の確立。

熊倉さんんが最初に手がけたのが3.次に2.。そして1.についてはまだベース作りの最中である。
この方が就任し、その後人事補強する中で一番に目立ったのが、なんといってもホームタウン活動だろう。
アビスパ福岡サッカースクール」は、今季3万人の受講者を数えるまでになっているし、「アビースクール」や「音サッカー」(視覚障害者サッカー)等のボランティア活動、最近はフットサル教室なども盛んに取り組んでいる。
それと、今季を入れて3年連続単年度黒字化となる財務基盤の脆弱なクラブを立て直した手腕は大きく評価して良い。

クラブ再建には、熊倉さんのような堅実な実務型のトップと、井川さん(サガン鳥栖)のような志の高い共に夢を語れるトップとがいるが。ふたりともサッカーに関しては素人である。
おしゃべりが決してうまくはない熊倉さんが、最近「3〜4年かけて優勝できるチーム作り」と言い始めた。その前に、J1定着こそが必須の課題であるが。

アビスパは来季から「育成」と「強化」が一体となり、「チーム統括グループ」を新設した。
「強いチーム作り」と、J1で十分に戦えるチーム作りは今後の大きな課題としても、来季、戦術的な徹底と組織規律の裏づけはあっても、戦力的には不十分で、チーム戦術に沿った大きな補強が待たれる。もちろん若い選手たちのレベルアップと底上げも。