ヤナギのハットトリックは、何度目か?

[J1第1節、サンフレッチェ広島鹿島アントラーズ]:広島ビッグアーチ
ビッグアーチに行ってきました。
個人的には、宮崎キャンプを見学し優勝候補に推している広島の初戦の出来具合、アウトウォリの指導で大きく変わろうとしている鹿島アントラーズ、そして生ヤナギを観戦しに行ってきましたが。
これがとんでもない祭りとなってしまいw 
ヤナギマニアとしては、盆と正月がいっぺんに来た一日となってしまいました。
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(*写真、このふたりが6月以降も残れば、鹿島は可能性の高い優勝候補。右は、ゲーム後、ヤナギにまとわりつく報道陣)
■1点目
試合開始早々からヤナギのゴールに向かう”打つ姿勢”がありあり。ゲーム前の練習の時から背中に異様なモチベーションを抱えていたのはスタンドからも感じれたのですが。

3年間の無念の時を経て、苦渋の選択をしたヤナギ。今回、両チームの幹部たちが彼の意思を汲んで急遽作ってくれた舞台。
ヤナギは子供好きでもあるが、年上の人や目上の人にいつでも気にかけてもらう。彼のプレースタイルを嫌いな釜本氏はともかく(笑)それと、多感な時期の子供の頃にお母さんを亡くしたヤナギには、母性をくすぐられたお姉さんやおばちゃんたちが数多くいる。スタンドに数多くいるヤナギの追っかけたち。いずれもピッチの上のヤナギを静かに見守っている。

彼女たちが天頂を向き、拳を振り上げたのは前半38分。青木からのクロスを頭で合わせてネットを揺らす。
■2点目

どちらも優勝候補であるが、サンフレッチェの仕掛けの鋭さや切り返しの速さには、今季は力強さが兼ね備わっている感じ。宮崎キャンプの時も感じたが、将来の日本代表たちがいかにも数多くいるチーム。いつかの時期のアントラーズのよう。若い彼らの伸びシロはどこまでも。彼らとともに小野さんの集大成となりそうな予感。
アントラーズも、長過ぎたセレーゾから世界一の指揮官アウトゥオリを迎え、監督としては最も注目を浴びている。

前半43分は、このトリオでなければ成し得ない芸術品。DFを交し置いて行く、という彼らならではの技。オガサ→本山→ヤナギでまるで100回は練習したかのような瞬間早業。本山も、オガサも、ヤナギとプレーできることを喜び満ち溢れている。
■3点目
歓喜の爆発は目前で起きる。オガサの右CKに青木が合わせ”らしく”バーを打つ。そのハネ返りをオーバーヘッド・変態サイクロンを決めたのはヤナギだった。屈強なサンフレッチェDFはあっけに取られていた。

この日のヤナギは98年版の身体のキレに、イタリア仕込みの頑丈さを備えた万能FWであった。ヤナギのハットトリックは98年以来8年ぶりである。その後、チラベルト相手の緩いジョモカップでも美しいハットトリックを決めはしたが。
前半であったか。決まらなかったが、強烈なジャンピングダイレクトボレーを見て、ヤナギの持病の腰の具合が快調であることを知る。コンディションを上げるべく6月まではこの調子で。

■右SBを駆け抜ける17歳、内田篤人
宮崎キャンプで。アウトゥオリは内田を右に置き、組織的な戦術を事細かに指示していた。両サイドはあくまでも広く。ワンタッチの繰り返しで相手を翻弄し、時には高速ドリブルで内側へ切れ込む。
内田は、アウトゥオリ戦術を見事に体現しようとしていた。
怖いもの知らずの彼は、おそらく北京五輪だけでなく、南アフリカWCの主軸候補となるであろう。中村北斗も決してうかうかはできない。