「大いなる希望は忍耐を生む」
[ナビスコ杯アビスパ福岡ーFC東京]:博多の森球技場
そして、中断期間が始まってしまった。
■最後の「あとひと押し」を生むもの
敗者はいつも、スカッとはしない。 ナビスコのFC東京戦は0−0のドローであったが、ゲーム後には敗者に似た感情を抱いた。 男女の話しでいうと不感症を相手にしたような(無粋な表現ですみませんw)表現しようのないゲーム後の空虚さを感じた。 選手個々は頑張ってはいるものの、アビスパのチーム全体を見るとこのゲームに関しては残念ながら「強い気持ち」も「勝者が持つメンタリティ」も見当たらなかったように思う。 そしてどちらも決め手に欠ける試合。 守りの点では一部で奮闘見えたのだが、このゲームは、恥ずかしい位にチームとしての意図が明確でなかった。 前半は、FCがチャンスをことごとくツブしてしまったし、アビスパはどこまでもまったりしたゲームを行い、何を怖れているのか、最後まで走れなかった。 敗退組同士のナビスコの消化試合とはこういうものかも知れないが。一体、このチームは何にチャンレンジし、何を意図してゲームをしているのだろうかとゲーム中にも感じた。 こういうゲームをやっていたんではチームは強くはならない、とも。
そう、目標を失ってしまうとこういうものなのかも知れないが。
あとひと押しを欠くばかりに、ここ数試合はチームとしての停滞感を感じる場面が多い。
もちろん辛抱の時期であることは間違いないところだが、今は少し難しい時期を迎えているのだろう。
選手たちや監督に、汚い言葉を投げつけても、何も生まれはしないし、何も変わらない。変わりようがない。 いわんや生きていく上でセンスの微塵もない言葉。 もちろん激しいブーイングは良い。 それでもスタジアムだけは、言葉に愛があって欲しい。 それが選手たちの背中をそっと押すのではないだろうか。
選手たちは、スタジアムの雰囲気や空気の温度の分だけいつも頑張る。
■3強
アビスパにとっての今シーズンのナビスコは終わった。そしてリーグは7月18日までの長い中断期間を迎えた。
以下、全体の35%の消化した時点での感想を、少し。
今季のJリーグは順位通りにフロンターレ、レッズ、ガンバの3強といってよい。 ガンバを含めいくつかのチームとはまだ戦っていないが、リーグ戦12節とカップ戦6試合、計18試合戦ってみて振り返るとそう思う。 フロンターレとレッズのチームとしての強さは他にないものだった。 中でもフロンターレの中盤の連携、DF陣の強靭さ、前線の決定力はアタマ一つ抜けていたように思う。フロンターレには個の強さを超えたチームとしての強さがあった。 確かに多くの失点ゲームはあったものの、レッズやフロンターレに比ぶれば他は左程強さは感じなかった。負け惜しみでなくそう思う。 そう、これまで積み上げてきたアビスパの戦い方だけは間違っていない。未だに結果はついて来ないにしても。
そういう意味では4位以下のアントラーズもジョフもジュビロもマリノスも、当方が僅かな決定力さえ身についてさえおれば勝てていたと言って良い。
アビスパは、今後の戦力補強次第では、良いとことまで行く可能性もある、と見て良い。
今のままで良いことだけは絶対にない。