クラブはどこへ行く3.

■乗り越えられない壁
アビスパ福岡の最大にして最難関な問題がクラブとサポーターの間の垣根の高さであろう。
これはクラブが第三セクターという成り立ちから誘発している問題であるが、古いサポーターほどそれに対する諦念感が強い。

「何度話しても一緒。」
「出向者が交代すればまた一からやり直し」
「彼らには継続性も何もない。」

「良いクラブを作る」
「強いチームにしていく」という目的が同じであれば、
何より高くて頑丈な壁は支障になり、邪魔になるはずである。
乗り越えられない壁を作っているのは間違いなく自らクラブ幹部の方であるが、非生産的な活動にはなるが壁を取り壊す作業は続けなければならない。
彼らはプロフェッショナルであるし立場的にもそれで生活しているのであえて書くが、長くいる幹部こそ実は問題であると私は思っている。
何故なら彼らこそ多くの問題・課題に対しての処置・対策に対し「継続」すべき役割があるからだ。
手術で取り除くべき腫瘍は短期で戻る出向者の方ではない。始末に終えない悪性腫瘍(癌)になる前になんとかしなくてはならない。
サイラーさんは「もう始末に終えないよ」と言ってたが(苦笑)
■夢を売る仕事
さて。
クラブ幹部は「プロサッカークラブを運営している」という意識や「地域の人々に夢や希望を売っている」という認識が果たしてあるのだろうか。(池下専務を除く!)

クラブを運営するということは、
幹部として自分の言葉を持ち、
同じ仲間としてサポーターにも近寄り、その上で本音で語り、
熱いハートでビジョンを語れる者しか携われない仕事である。

当然ながら現状はサポーターは自らに熱い言葉を持ち、幹部はこの場さえしのげば良いと思っている。
この笑うしかない構図。
Jリーグクラブは、工場で物を生産しているわけでも管理しているわけでもない。
いわんや役所や学校でもない。
明らかに地域に夢と希望を生み育む「志」高い特殊な仕事であるわけだ。
歴史の浅い日本ではどこのクラブでも普通に立ち向かう障害でもあるが。それに相応しい方々が仕事に従事していないという不幸。
建前でしか表現しない彼らの言葉を聞いても、少しも感銘を受けないし感動さえない。
そして彼らの下で”サッカーゴロ”(サッカーを食い物にする連中のこと)が我が物顔で仕事しているという現実。
■できること、やれることを続けていく
サポーターは、憂うべく現状を良い方向に向かわせる為にも今後も話し合いの機会を数多く作り、クラブの接点を増やし続け、自らの意思や想いを伝え続けるしかない。
昨日(9月27日)の「意見交換会」の後、ネットで数多くの方々から頂いた署名を幹部へ直接提出させていただいた。
長いコメントも短いのもそのままお付けして提出した。
それに伴い近々にクラブ幹部と会うようにもしている。開襟を開くということは大衆団交のような雰囲気の場では無理なのだから。
いずれにしても私たちは、クラブを良くしたいという行動と、苦境にあるチームを応援するというという行動を、排他的になることなく辛抱強く気持ちを切り替えながら継続せねばならない。

意見交換会はマスコミの記事にはなったが、予想通り決裁権と人事権を持つ当該責任者が不在のため互いの意思表示の確認だけに終わった。しかし長谷川氏紛弾については直接対峙することで一定の評価は見られたように思う。どうなろうと、”サッカーゴロ”長谷川氏に来季のチーム編成だけは任せてはいけないことは間違いないのだから。
そして。
このムーブメントは、問題提議したクラブへのエネルギーの何倍もを使って選手たちへの後押しをしなければならない。
果てしなき遠い道であろうとも。

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