プロ野球の場合

ソフトバンクスホークスマーケティング担当に聞く。この日が3回目。
以下、メモ的にまとめ。

■「100%エンタ・ドーム宣言!」
開幕以来、ホームゲーム全試合を冠を付け全てイベント化とする。
・△△(企業名)デー以外には○○選手デーを平日に設けている。
当日は選手の記念グッズや名前入りのお弁当、当日だけのユニフォーム等を販売。
昨年は9人の主力選手の日を設けた。子供や初心者はまずは選手を覚えてもらうことからということか。
・7月に3日間だけの「鷹の祭典」。
これはチケット即日完売になるほどの人気らしい。当日の費用は全て企業からの協賛で賄うとかで協賛企業も多く、入場者全員にユニフォームをプレゼント。
・6月半ばの日曜日に女子高生デーもある。
8月のポケモンデーや浴衣de応援デーなどをアビスパも(中途半端に)流用している。

■観客動員とネット観戦
ソフバンは阪神、巨人、中日に次ぐ4位。
しかし平均入場率(入場者数/最大収容人数)は、83.9%と巨人とほぼ同等の数字を上げている。
・全試合TV放送。
全国放送が21本で視聴率13.9%と予想より高い。ローカルだけの放送は43試合を中継。
チームを九州出身の選手で固めようとしている為、福岡だけでなく九州各地のローカル中継が増えている。
・公式サイトのアクセス数が一日平均で4万人。
多い日はアクセス数が100万を越えた。
・ネット中継をYahoo!で始めた。65試合で156万アクセス。
平均2.4万人がネットでゲーム中継を観戦。また、プレーオフ時は4.8万人がネット観戦した。

■ファンクラブ
・ファンクラブの有料会員は、スタンダード、ジュニア、プレミア会員と分けている。
・公式ファンクラブ数が球界一の27万人。
男性では30歳〜49歳で48.3%を占める。10、20代は以外に低い。

■オフィシャルスポンサー
1.オフィシャルスポンサーの種類
  A.ヘルメット、ユニフォームスポンサー、
  B.メディアスポンサー、
  C.ホークスパートナーズの3つに分類。
合計250以上のスポンサー企業が協賛している。

2.オフィシャルスポンサーの費用
 A.シルバーオフィシャルパートナーズ:300万円=32ポイントを寄与
 B.ゴールドオフィシャルパートナーズ:500万円=60ポイントを寄与

3.オフィシャルスポンサーの権利
壁面看板/20、年間指定席/4、クラブホークス会報誌広告/5、月間ホークス広告/3、ポケット日程表広告/3、ドーム配布のグッズへの広告/4、グッズ購入(パッケージ)/1、スーパーボックス利用/1、2などがポイント数。
*販促、観戦、広告、福利厚生など企業ニーズに合わせて選択可能。

4.オフィシャルスポンサーの権利その2.
球団公認ロゴ、オフィシャルスポンサーの呼称権利、公式サイトでのリンク先(バナー)紹介、ヤフードームでのネームプレート掲出などを寄与。
チラシDMなど販促活動への掲載、優勝セールなどの活用などの権利を寄与。

5.年間(シーズン)シート
06年は、3,500社(者)が購入。


尚、ソフトバンクホークスは、元ロッテ投手の小林至氏(東大出/後に米国でビジネス経験、現在大学助教授)と球団取締役として契約し、スポーツビジネスなどについてのアドバイスマーケティング戦略についての業務等について従事している。
「興行」という視点のプロ野球と、百年構想をコンセプトに地域に根ざそうとするJリーグとではその手法や取り組みは同じであってはならないが、地方の財政基盤が脆弱なクラブにとっては参考にはなるかもしれない。