西野氏の高い精神性

■仕上がり万全
J1中位クラブ並みの戦力の大補強を行ったヴェルディを見に雨中に宮崎市郊外の綾町へ出かけた。
対戦相手は浦和レッズと一週間後にゼロックススーパーカップを戦うガンバ大阪
この日のガンバは代表チームに加地、播戸、遠藤ら主力が抜けた状態であったが、実は観戦しているうちにヴェルディの戦いぶりよりもガンバの仕上がりぶりに目を惹かれた。
ガンバは4バックでキャプテン・山口が宮本の抜けた穴を感じさせない安定した統率ぶり。山口、シジクレイの前は明神と新加入の倉田。それにしても二川のうまさは抜けていた。
守備陣はスリッピーなピッチで苦労はしていたが、ガンバのバイタルエリアには全く穴がなかった。
このゲームのヴェルディの問題は、今シーズンから2トップを組むマグノアウベスとバレーに気を取られ二川を自由にさせていたこと。
二川の自由演技ぶりと理にかなったプレーでヴェルディは何度もチャンスを作られていた。
近くでハーフタイムに的確に指示する西野さんの声を聞いていたが、このチームを完全に掌握し攻撃サッカーに磨きをかける今現在の課題は、このゲームで長く消えていた遠慮勝ちのバレーにあるように思う。
甲府のバレーは綾町にはいなかった。
■とてつもなく大きい名波の存在
ヴェルディの今シーズンの戦力充実ぶりは凄まじい。
中盤にタクトを振るう名波、後ろに服部と土屋。前線にはフッキと平本という福岡から見れば反則的な布陣を誇る。
序盤から突っ走れば敵なしとなろうし指揮官の問題さえ戦力で補えそうに思う。。
しかしこの日は、シジクレイパスミスなどから2得点を奪ったものの、バイタルエリアへの進入がうまくいかず工夫なくタテポンサッカーの単調な攻撃をしていた。
それにしてもピッチ上で終始厳しい指示を出し続ける名波の存在は大きいものがある。このチームがラモスのチームでなく名波のチームになれば戦力的には抜けてるだけに恐ろしい存在になると思う。
課題は長丁場で、疲労が出始める夏場以降の戦い方とジュビロの黄金期を作った主力選手とこの日も審判に食ってかかっていたラモスとの折り合いぶりだろうと思った。