反町氏の限界Ⅱ

■前線のフラットスリー

[香港戦布陣]

         李   平山   カレン

   
   本田圭              水野

        梶山   青山


     水本   伊野波   青山    

忙しいので簡単に香港戦の雑感。
FW陣は個々には彼らなりによくやっていると思うが。この布陣ではまるで前線に”3バックのラインDF”がいるようで、TVで見ていて3人が可哀想でもあった。
この日のゲームも、アシストはしたものの、運動量豊富でチームの為の汗かきを厭わないカレンが報われるようなゲームになれず残念であった。また両サイドの二人もアメリカ戦よりはマシであったが仕事がやりにくそうであった。
■前線の蓋を外せ
反町氏はボランチの一人を代えただけで前半はアメリカ戦の延長で戦った。
ただしアメリカ戦と違い相手チームとの個の力で大きな差があった。ピッチ上の間延びとチームとしての連携性の無さなどゲームの取り組み方としての課題は何ら解決していなかった。
しかしこれだけの優れた素材を揃えているのだから反町氏には彼らの長所を生かした戦い方を望みたい。前に出てこそ本領発揮の本田圭のボールの下げっぷりを見て、ここ2試合は選手たちの短所が目につくようなゲーム運びとなっているように思う。
反町氏就任の当時、右サイドの水野の外を勢いよく追い抜き駆けていく中村北斗が見せたチームとしての流動性が懐かしくなった。
後半、香港に疲れが見えたのと、交代した家長、増田らの連携で中盤と前線でようやく目を見張るようなパス交換とチャンスメイクはできた。むろん前線の蓋(ふた)が取れたからに他ならない。
このゲームはまずは予選で結果が出たことと、後半に見せたチームとしての連動性を生かす手法を取り込むことで解決の糸口を見せたことが救いであった。
個人的にはこのゲームのMOMは伊野波。彼のロングフィードは上のチームでも十分に通用するものだと思う。