■退化する日本代表チーム
2月になって2試合、それほど強豪でもないチームに無得点。
先に結論をいえば、日本代表チームは退化してきている、と思う。
中国戦を見ながら、正直、今のままでは、南アフリカ大会でも相当に苦労しそうと思った。
今の岡田(あえて敬称略)のチームは、J1でも中位程度のチーム力で、川崎や名古屋を相手にしても苦戦しそうに思います。また、オリヴェイラの鹿島には何度やっても勝てそうにないように思います。

岡田は、欧州でも主流の4−2−3−1あるいは4−3−3の布陣を敷く。カタチだけは。
このシステム、前目にいる左右の選手(サイドハーフの選手、今だと大久保や玉田)の運動量や個人技での鋭い突破を活かさないと攻撃はフン詰まりになりやすい。どんなに後からの早めのクロスはあってもなかなかシュートまでには行き着かない。
それがうまく行ってないことは、ボール専有率は高くても、シュート数が少ない。中国戦での攻撃陣のシュート数を見ればわかる。

原因は、FWを中心とした攻撃陣の決定力にあるのではなく、自分は、攻撃のテンポに(リズムの)変化がないことがその要因のように思った。

かっての日本代表チームは、選手個々の持っている「俊敏さ」や、相手よりも「速い判断」、連携における「スピード」を生かした戦い方をしていた。
彼らの動きと判断と連携で攻撃にリズムが作れていた。
そして、何よりゲームを読み取れる「指令塔」がいた。
かっては、ボールを一度、トップ下に預け、トップ下がボールを支給し、ゲームを作り、コントロールしていた。トップ下がボールを保持しその状況判断の時間に、サイドの選手が駆け上がり、中へと切り込んでいた。
また、かってはFWの一人にポスト役をさせ、彼にボールを預けている時間に周りの攻撃陣やサイドが上がる時間を作っていた。一呼吸おいて鋭くえぐる攻撃。
センターの選手にボールを一度預け、ハタかせる。少なくとも攻撃にテンポやリズムの変化があった。

現在は、ポスト役もいない、ゲームメイカーもいない。いわゆるチームの背骨となる「センター」不在でゲームをやっている。
現在のチームの中心となっている岡崎や俊輔、遠藤たちはそのタイプではない。

攻撃のリズムに変化がないから相手はとても守りやすい。

で、岡田の「コンセプト」って、何だろうと思う。
「ベスト4」と、とりあえずいい続けること?
攻守の切り替えの早さ?
厭わぬ運動量を特徴とした前線からの守備?

であるなら、岡田は、いつまで世界の動きに合わせられない鈍足の闘莉王や、動きに少しもスピードを感じられない玉田や大久保に固守するのだろう、と思います。

日本サッカー協会も、早く後任を考えておいた方がいい。