「アテネ五輪におけるOA考察」その3

ケット・シーさんがご自身のblogで「五輪OA考察」」というタイトルで、OA枠について論理的に述べておられることは非常に興味深いし、素晴らしい考察ですのでご一読をお勧めします。
特に、イタリアでの苦難の1年間を経験したヤナギへの暖かい愛情と深い人間洞察力には涙が出てしまった(笑)
「私は感涙した」と表現しておきます(笑)

さて、ケット・シーさんは、OAを考えるに当たって、『「これまでのチームの継続を考え」継続すべきチームを「五輪予選最終UAE戦の3−4−2−1」と』されています。
そのあたりのことを少し考えてみたい、と思います。ほぼ山本さんについての話になるかも知れませんが。
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確かに、3−4−2−1(2シャドーシステム)は、最終予選のUAE戦でピッタシハマって結果を出しました。その後ギリシア遠征でギリシア五輪代表とのゲームでも使った訳ですが。(ギリシア選抜戦では3−5−2に戻しています)
またケット・シーさんは、『このスタイルが「シャドータイプが多い五輪代表の現状にあっていること」、逆に言えば、いわゆる「トップ下」を一人に任せようとした時にはなかなか好結果が生まれていないことから』このシステムを基に考えておられます。
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ケット・シーさんは、山本さんの戦術が『トップ下方式だと結果がでない』とも述べられていますが。
実は、私は、今の選抜した選手達に適任がいないというか、山本さんが適任を決め切れなかったことにあるのではないか、と思っています。
これはおそらく、山本さんのU−23におけるチーム作りが、これまで一貫してこなかったことに、すべてその要因があるのですが。
いってみれば、山本さんのある種”弱い決断力”が、もっとも重要と思われる3バックDFの「センター」を決め切れてない、ところにあると思っています。
闘莉王なのか、阿部なのか、はたまた青木なのか。本来なら最初から”メインはお前だよ”と決めるべきところをなかなか言い切れない”決断力の弱さ”はこれまで一貫して感じてきたことでした。
私は、そこにトルシエとの大きな違いを感じます。
このふらついているように見える山本さんの選手を見る目は、選手の顔色だったり、コンディションだったりするのでしょうが、このU−23世代において、できるだけ早くに、山本さんが確信を持った自分のカタチを持つことを念願しています。
それがOAの選考の決め手になると思うからです。

山本さんが、阿部と決めたら、もうそれでいっちゃう。バックアップは考えても早く「決めちゃう」ことが今の山本さんに求められているのだと。
3−4−2−1も、実は山本さんが適材適所を考える中で、最初から考えてきたものではなくて、どんづまりの最終予選の中でようやくたどりついたシステムなのではないか。
しかし、決断が弱い山本さんは3−5−2に、また簡単に戻ってしまう可能性もあるのではないかと。色々可能性を試すのは自由であったにしても、”大事”なものだけは早くはっきりして欲しい。その時期なのではないか。
と、いうことで「ギリシア選抜戦」にはあっさりと3−5−2に戻してしまいました(笑)
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という意味で私は3−5−2のシステムが良いと考えてる訳ではなくて、山本さんはまたこっちに戻っちゃってるよぉー(笑)という程度で3−5−2を考えたのです。
私自身、ケット・シーさんのおっしゃるように最終予選UAE戦のシステムが彼らには向いてると、実は思っています。
その場合、2シャドーは田中達と大久保がいいとも思っています。
あとはトップを平山にするか、高松にするのかの違いです。また経験豊かなOAをここを持ってくるというのもアリだろうなと思います。

話しを少し戻すと。私は、トップ下方式がうまく結果が出てないのは、シドニーにおけるヒデや小野(予選ではトップ下をやってた)あるいは俊輔(主に左だったがヒデ不在のブラジル戦」はトップ下)のようなタイプと存在が、このチームにいなかったことによるのではないか、とも思います。
その点でも「シャドータイプが多い」という表現になるのだろうと思います。まあこういった才能豊かなシャドータイプの多くの選手のうちの「誰を本番に連れていくのか」には大変興味あるところなのですが。
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さて、「トップ下方式」を考える場合ですが。
なんならここにOAを使う、という手もありだろうなとも思います。
小野の参加が不可能ということを前提にすると、その時は、私は、鹿島のオガサをノシを付けて推薦しておきましょう。
みんなの支払いまでしてケツをぬぐった”キャバ組”の彼が入れば、ボールは前線での落ち着き場所を見つけ、平山や田中達への切れ味鋭いボールの供給源になるでしょうし、彼もまたオトコを上げる機会をもてるのではないか(笑)とも思います。
あの、輝かしきナイジェリアユース組の彼は、我々の期待の星でもある訳ですし、世界相手の時は”ほぼヒデの控え”という状態から脱却できる大きな舞台とチャンスを、このような機会に一度彼に上げてみたいものです。
(U−23でオガサのような仕事ができるとすれば森崎浩かも知れませんが)

「OA考察」昨日は、明神にこだわりましたが、何の繋がりもなく、今日はオガサの話をしました(笑)
いずれにしても、「OA考察」、この話しは面白いので続けたいと思います(笑)
アテネ五輪開幕まであと88日!



*写真は、しのつく雨に打たれる博多の森:この日は強雨にも関わらず、観客多く珍しくバックスタンドは超満員。代わりに雨に濡れるゴール裏は、チラホラしかいなかったが、熱心で熱いサンガサポはアウェー側で小さなひとかたまりになって、声を枯らして応援していた。

*「会いに来て 良かった?と聞く  戻れないはずなのに」:
これに、「小さな声で」をアタマにつけて、さらに「耳もとで」を(笑)