”夢”と、その”市場”はどんどん狭まっていく

orion10142004-07-24

「ファン無視もいい加減にしろ」と言いたくなる、耄碌(モウロク)したジイさんたちだけで何やら駆け引きしたり綱引きゲームしたりしている昨今のプロ野球界ですが。私も少年時代は野球ファンのひとりでもあったので”現況”に関心もっている一人なのですが。
問題の結論をいうと、全ての根本は「利権構造を一人が握り締めてしまう」こととそこに利権だけでなく、権限も影響力もを絶大に有していることにひとつの問題があるわけです。
しかしいずれその弊害が、関わった人々を苦しめるだけでなく、「その世界はやがて滅びるか凋落の運命にある」という、いとも簡単な話なのですが。サッカー界も昨今の協会トップの言動見てるとやがて”明日は我が身か”とも思われるので以下紹介します。
「生温かい目で見守ってみる」のedjijiさんがご紹介されてるサイト「Starless and Bible Blog」のH5さんのコラムは今のプロ野球界の核心を衝いてると思われますので紹介します。まずはこちらを拝読くださってから。

「渡辺オーナーはこの日夜、都内で会食後、右脇を抱えられながら歩くなど泥酔した様子の中、取材に応じた」という日刊の記事に対して、『タダでも耄碌してる爺が酔っ払って好き勝手なことしゃべったのが何故かニュースとして配信されてしまった、という類のもので、真剣に論じるだけ馬鹿馬鹿しいくらいのニュース・ヴァリューしかない記事です。』『酔っ払っての発言をさも通常の取材の中で出て来た発言のように書くのはいかがなものかと思わないでもないです。』(H5さん)

ここには球界の利権を牛耳るドンとそれに取り巻く”腰巾着たち”の絵図が見て取れます。スポ新がこんなくだらない状態でのコメントを記事にするからナベツネ老人も調子づくのです。
それと、「12球団で赤字150億円」は本当か?のコラムで取り上げておられますが、プロ野球界の損益や試算表がいかにデカラメで前近代的な不透明なものであるか述べられています。

『いくら讀賣が金に飽かして優良選手を集めまくっていると言っても、年俸総額は80億円弱(日本人のみ)。これにペタとローズに10億円ずつ払ってて、ドラフト等で裏金使ってたりする分を考慮に入れても、220億円はそーそー使えるものではない。
もし、この数字が正しいとすれば、グループ会社に利益の付け替えをやってると見るべきではないか。決算を公開してないので確認しようがないが。』(H5さん)

H5さんの同じ日のblogでご紹介されていた経営学の見地から提言として帝京大の大坪正則先生のインタビューも興味深いの紹介しておきます。

『ひいきのチームはシーズンの最後まで優勝争いをしてほしい。戦力ができるだけ均等であることが、プロリーグの根本的な理念なのです」。そのため取り組むべき最重要課題として大坪さんが挙げるのが、「球団収入の均等化」と「球団支出の平準化」の二つだ。』(大坪先生へのインタビューより)

『それを認識した上で現状1100億円程度のマーケットをどうやって増やしていくかということを考えていくべきだろうと思うのである。』(H5さん) まさにここが核心なわけですが、利権の独占や寡占からは、自由で伸びやかな競争原理は生まれようがなく透明性も何もなくなりただ濁りきっていくのみ。市場を健全に伸びやかに発展させようとするならチェック機能や監査(査定・評価)*1または全体を管理・統括する部門が必要なことは史上の必然なのです。
残念ながら今のプロ野球は、一度落ちるトコまで落ちないと気づかない耄碌気味の老人たちばかりで運営されているのですからおそらくファンの夢はどんどんしぼんでいくのでしょう、市場の縮小とともに。
私は、三冠王松中の、本塁打記録を楽しみにしてるのみです。

*1:どこやらの代表チームにもないなぁ・・笑