「そうなんだよね。なんか育てられたみたい」

orion10142004-08-22

なでしこジャパン”は、この人なしには考えられない。
現在、日本代表には数多くのカテゴリーがあるが、その中で、選手たちの成長やチーム成熟課程で最もマッチしフィットした指揮官であるだろう。
ベスト8進出という結果も出しただけでなく、五輪予選の北朝鮮のように内容あるゲームもできた。
他のカテゴリーの監督たちが、多くの問題やストレスを発生させている中で、上田栄治監督はある意味で今後の日本代表チームのあるべき姿を指し示したと言える。
・・・
だがしかし、だからといって一足飛びに上田氏がフル代表を担うという話については余りにも短絡的に過ぎると思うが。

上田さんがなでしこを指揮してそして良質なサッカーを実践した監督であるには間違いない。

「あ、それもオフサイドじゃないね。だからラインズマンはしっかり見ていたと思いますよ」

こういう間合い、迷いのない受け答えは指揮官として持つべき資質だ。
山本氏のように最後になって、うにゃうにゃと他者批判まがいや、ないのもねだりする監督はみっともない。

−それ以外の面ではうまくチームが機能していたと思うのですが?
「方向性としてはね、やっぱり体格、体力が勝る相手に対してこういう戦いをしていかなくてはいけないんだという、方向性はいいんだと思いますけど」
−予選からここまでやってきて、かなり注目も浴びて、上田監督自身、受けるプレッシャーというのはかなりありましたか?
「それはないですね、あんまり。今までやってきて、結構大きな舞台で選手たちが落ち着いてプレーできるっていうことがわかっていたんで、そういう意味でこっちがなんかバタバタする必要がないっていうところはありました」

ポイントをしっかり押さえてチームつくりをし強化していった上田さん。行き当たりバッタリの選手選びに終始した山本さん。しっかりした基本戦術を持ってない山本さんにはこういう明瞭な発言はない。

そういう意味で、今、備忘録を書くべき人といえば、上田栄治氏をおいて他にいない。
別に、書かなくてもいい話しなのだが。”あの人”が書くくらいなら、という意味だ。

なでしこたちは、ギリシアでのんびりおみやげ買って、次はロンドンでもパリでも連れて行って2,3日のんびりしてもらい、荷物が増えた帰国の途は、エコノミーでなく、JALのビジネスクラスのチケットを川淵氏も渡してあげるべきだろう。かけ声ばかりでなく。

男女の五輪が終結し、その評価・査定・反省・今後の展望などはもちろん、今後のLリーグの発展や女子サッカーの裾野の拡大等について寝食を忘れ、頭とエネルギーを使って仕事をすることはもちろん、女子代表(候補も含めた)に対する慰労会など、ここまで夢を見させてくれた”なでしこたち”に対し少しは気遣いくらいするべきだろう。

川淵氏はじめ釜本、田島ら緊張感のない”なかよし組”の協会幹部は、役割放棄し地中海沿岸で大名旅行しているはずなのだから。