最高責任者なき球界は信号のない路上

選手っていうのは、OBといえどもそのほとんどが気持ちは永遠にスターなんだなぁ。スター気分に浸ってるか、あるいは技術追求型の職人ばかりで、多少骨のある”意見(自分)”を持っているのは、元近鉄(後に西武)金村義明さんくらいか。
中畑なんてのは(代表チームの指揮官やってたけど)どうにも話しにならないOBなんだね。読売(巨人)OBなんて元々社会性なんて身につけてないから仕方ないが、自分がいた(いる)野球界に対して現状認識もビジョンのかけらもないヒドイ代物ばっかり。
サイト見た限りではやはりこの人しかいない。星野仙一さん。

少なくとも合併問題が起きてきた時から、コミッショナーが法に照らし、常識をかえりみて、あたりまえの手続きとあたりまえの方向性さえ指示していたらここまで混乱し、混迷しただろうか。リーダー不在の球界というより、最高責任者なき球界は信号機のないラッシュアワーの路上と一緒や。あれやこれやの議論があるけれど、中心もない、頂点もない組織なんてこの世の中にあるもんだろうか。なんにもせん、なんの責任感もない長がいる組織というものは一体どうなっていくものなのか。これが大元の大元、悲哀と滑稽ばっかりのこの混迷の大元やろう。なにもしない、どうしようもないとおっしゃるなら、本当に、もう、お辞めください。球界も世間もそこで「コミッショナー」というもの、「野球機構」のあり方というものをまたイチから反省もし、考えもするんだから。(星野さん)

星野さん(あるいは豊田さん)あたりが機構に入るのが改革の一番の近道なんでしょうが。
上記の金村さんは、近鉄という会社の体質についてOBとして赤裸々に語っています。

ある年の開幕戦でこんなことがありました。その日、開幕投手となっていた野茂が球場にやってくると、車を駐車するスペースがない。駐車場はたくさん空いているのに、開幕戦を見に来る近鉄関連会社の社長たちのために、駐車場が押さえられていて、野茂が停めるスペースがないというわけです。激怒した野茂は、「俺はこのまま帰る」というのをなだめるのがたいへんでした。近鉄という会社は、選手のことなんかなーんも考えていなんです。(金村さん)

それが、如実に現れたのが、今回の騒動でしたね。今シーズン、プレーオフ導入など、みんながパ・リーグを盛り上げようと必死になっているときに、ネーミング売買騒動で水を差す。合併の発表も、何も知らされていない選手たちが、午後1時から必死に試合をしている最中に、2時から記者会見をする。無神経にも程があります。(金村さん)

それから、コミッショナー。この日本プロ野球の一大事に、コミッショナーのコの字も出てこないのはどういうこと? 現実問題として、プロ野球は巨人中心(渡辺恒雄中心)で、オーナーたちもステイタスよりカネが全てだというのはわかる。でも、この一大事に、コミッショナーという肩書きがついている以上、野球界全体のことを考えた動きをとるのが筋なんじゃないですか。(金村さん)

多くのものを背負って立っている古田にはエールを送りたいが、OB連中にももう少し危機感持って欲しいと思う。
先日ご紹介した本、「決意」古田敦也&プロ野球選手会編(双葉社)には彼らの重要なメッセージが入っています。
「野球の未来を作る会」は、フアンの声を直接届けようという団体。政治家、タレント、経営者、ジャーナリストなど、また小林至さんも発起人。
「日本プロ野球選手会」は、稲尾氏(元西鉄)らが作った団体。プロ野球の選手が参加、現在はヤクルト古田さんが会長。