反町さんのこと

新潟の反町さんが、雑誌「FOOTBALL NIPPON」でセルジオ氏と対談してる。二人は、反町氏が中学3年からの知り合いとかで親しみやすい語りで話してる。

Jリーグを見ても、海外から何人も監督が来てる。ダメだった人もいるじゃない?日本人の指導者で海外に行く人は、勉強するために行くんだよね。そうじゃなくてチャレンジしないと。」とセリジオ氏の突っ込みに、「今までそんなことは考えたことがなかったけど、すごく刺激的な話しですね。」と反町氏。「実際、日本の指導者が海外で活躍する。いずれはそういう時代が来ますよ。」(反町氏)
「今なら、パイオニアになれる。」今、行け、と突っ込むセリジオ氏。「結果を怖がらないで。」と。

シーズンオフになったら、横浜の岡田氏はフランスなどの国へ出かけている。同じように反町氏も出かけている。反町氏は、指導者としての勉強を、トレセンコーチになる前に、リーガ留学を経験している。
彼らが、海外でチャンレンジし、指導者としての実績を踏むようになれば日本のサッカーも、大きく変わるに違いない。
それと反町氏は、横浜フユーゲルスのJリーガーだった。Jリーグは20クラブとなる来季は、柱谷氏、反町氏に続いてJを経験した指導者が、都並氏、長谷川健太氏と4名となる。
エルゴラッソの「監督の群像」
第一回が反町氏。インタビューは、元川さん。
まずは、Jクラブの監督比較。

G大阪は苦手。攻撃にコンセプトがないから(苦笑)」「我々はよく分からないようなチームには弱いのかもしれません。」と、ガンバの”大事な人”をチクリと一刺し。
「相手は我々の弱いところをついてくる。それをやってくるチームは決まってる。」「広島、鹿島、それに横浜FM。」

中でも周知の中の小野氏の分析力を褒めちぎってる。
■残留と降格のあいだ
インタビューで、反町氏は「来期の目標」を聞かれ「J1残留」だと即答した。「昇格2年目が一番の鬼門」だとも。
勢いでJ2からJ1へ上がってその後わずか1年で降格すると、どうやらチームの体力が衰弱(弱体化)するような傾向がある。助走は長い方が遠くへ飛べる。
そして、1年で降格すると立ち直るのに時間がかかるのだ。にわかにJ1という状態だと、若手の育成、選手層の強化などがなかなか行き届かず、J1残留だけが目標のその日暮らし。目先の補強はするもののチーム力に余裕がなくなってしまう。
また、今季は、来季のJ1が2チーム増えることから、J1からの降格はなかった。(入れ替え戦に1チームが出場しただけ)今季は特別だったのだ。
来季は、3チームが降格する可能性があるのだ。
反町氏は、そのあたりのことを十分に認識した上で来季の目標を「残留」だといっているのだろう。また、反町氏は、しっかりした視点でクラブを強化しようとしているように思う。

「優勝を狙うなら優れたアタッカーを獲ることが大事かも知れないけど、我々の場合は優れたDFを獲ることが先決でしょう。」
また、「J1の場合、ボールを奪うタイミングをなかなか与えてくれない。中盤の技術も高い。だからこそゴールを守るところに意識を下げる必要がある。」
「J2だと『ゴールを守る』という意識をなくして、『ボールを奪う』という意識づけをしてきた。」とも。

この話しは、非常に興味深い。守りの安定があって初めて、中位クラブへの道が開けるのだろう。インタビューは他に当たり障りのない話題だったが、反町氏の率直な受け答えには非常に好感が持てた。