スパーリング

orion10142005-01-29

■緩いカザフスタン代表チーム
カザフタン代表の選手たちのコンディションが相当に良くないように見えた。
折角の高さを生かせてないし、当たりも弱い。
何より彼らの足元がしっかりしていなかった。
そんな緩いカザフスタン代表相手に、身体ならしの練習試合にはなったのかもしれない。
結果は、4−0(3−0,1−0)で日本代表。
■良いところを敢えて選んで探すと。

・加地が良かった。カザフスタンの左が弱いこともあるが、彼は動けていたし良いクロスを蹴っていた。オガサも彼をできる限り使おうとしていた。オガサー加地、オガサー玉田は合うのだろう。
・相手の中盤のプレスが弱いのと、意識的にか、遠藤、福西、小笠原らのワンタッチプレーが多く見られた。今日は、これまで顕著だった足元にもらうという意識は薄かった。
・阿部と大黒の代表初出場がかなったこと。前半、早目に得点入れたのもあり、後半は中盤の動きが鈍くなったことで大黒の仕事をする場面がなかったが。彼はアジア相手なら十分に使えると思う。
・坪井を久しぶりに見れた。中澤と坪井のブルーのユニフォーム姿には何故か未来を感じてしまう。怪我上がりだし、無理して欲しくないが、坪井は不思議な雰囲気を持った選手だ。

TV朝日の実況では耳障りな角沢の声ではなかったので穏やかに見れた。カメラワークは相変わらず良くない。
オガサは、あんなもんでしょ。彼らしくボールを落ち着かせたり、スルーパス出したり、裏へ蹴りこんでFW走らせたり。Jで初の「4年連続ベストイレブン」選手の貫禄は見せていた。身体的には充実してそうなので、Jでも最初から期待できそう。
それと、今日一番良かったのは、シーズン初めのゲームだったし、心配していた怪我人が出なかったこと。
コンディションは良いし、しかもホーム。このまま良い出足で、最終予選の第一戦を迎えることができるだろう。
最終予選の北朝鮮戦まであと11日となった。

■モラル性の高いゲーム
<以下は、追記です。>
相手が緩いかどうかは、別にしても。今日のようなゲームの「取り組み」を、このチームが03年からやっていたら、どんなにチームが進化しただろうと思わざろうえない。大きく反れながら、大回り、遠回りしながら。そうやってやがて到達する先まで行けるのかどうかわかならないが。

新たなメンバーをゲームに入れる余裕。
バラつきはあっても、前線からのプレス、DFラインの押し上げ、そしてコンパクトさ。
後半は疲れが見えたが、効き目のある連動プレス。
数多いワンタッチプレー。
影をひそめる足元でボールをもらうプレー。
そして何より試合後の饒舌なオガサ。

そういう意味ではまだ褒められたものではないが、チームには”変化の兆し”がある。
オガサも、カザフスタン戦は彼”らしい”動きは見せていたけれど、あんなものではないし、まだまだだと思うが。こういうことを言える「環境変化」や「彼の自信」の裏づけを感じることができたのは収穫であるかも知れない。
私は、このチームに小さな変化を、実はオガサに見ることができた。(と、たまにはポジティブなことも書いておこう・笑)

「ここまで練習を積み重ねてきたので、海外から選手が合流しても自分を使ってほしい。これまで悔しい思いをしてきたので、このメンバーで十分に戦えると、ジーコ監督に思ってもらえるようにしたい」(別のインタビューでのオガサ)

これまで身近にチームを形成してきたメンバーで良いチームはできる。彼らの能力は高い。名前だけではゲームはできないのだし、できれば2年前から、海外組と呼ばれる連中を誰も呼ばないままやっていければ、どんなにかスリムなチームになったことか、とも言える。
「個」の力を引き出す、と言う名の放置プレー。チームとしては膨大な無駄と遠回りをしながら、素人監督の育成・訓練を行っているのだろう。
それと、付け加えなければならないのは、宮本の代わりの「松田」。高原や久保の代わりの「玉田」。俊輔の代わりの「オガサ」。カザフスタン戦で働いたのはいずれも「チームではサブ」扱いされる選手たち。モチベーション十分で、選手同士のコンビネーション高めていけば彼らは相当な仕事をする。
このようなゲームを「モラル性の高いゲーム」という表現がいいのかどうかわからないが、合宿抜け出し、選手たちがキャバレー行ったのはいつのことだ?(オガサの案内と驕りで・笑)モラルを求めるのは何も難しいことではない。
■代表チームのベース
ここでは何度も言ったが、WCの予選は、【最初から、日本代表の「ベース」は、国内の選手で作るべき】であった。
欧州列強やアフリカ、南米勢と戦う「本番」は別にしても。