城という名の一等星

【J2第3節鳥栖VS横浜】:鳥栖スタジアム
以下、試合から時間も経っているためこちらも雑感のみ。
鳥栖スタジアムは、日なたに入ると穏やかなお天気と柔らかい春風で気持ち良かった。
両チームとも得点はなかったが、ゲームとしては内容のあるこれからのチーム整備に課題が詰まったいいゲームだった。何より、ゲームに緊張感があった。
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<写真>前半は、メインスタンドから、後半は太陽を求めてバクスタへ。スタンドは、この日開催されたJ2で一番の入り。
ゲームでこの日目立った選手は、横浜のMF小野。そして、鳥栖はもちろんGKシュナイダー潤之助。

FC横浜は、FWシルビオがフリーになることが多く、しかし鳥栖は、彼へのケアよりも前線に張り付くFW城に対して2人がかりのマークで囲い込みを執拗に行い、残念ながらシルビオは、前線でまだ機能していたとはいい難い。

それにしても、城はサスガだった。
そのキープ力、ポストプレー。打点の高いヘディング。彼らしい一流の動きを時たま見せていた。何より、その存在感。
その城に、前を向かせる場面をそれ程作らせなかったのは、DFの八田と井手口をつけた育夫さんの戦術がハマったものによる。中でも八田は上空で競り勝つ場面が多かった。
鳥栖においても同様であるが、横浜は間延びする場面多く、もう少しコンパクトであればと思った。
そうであれば、2列目の選手が飛び出せるし、城のキープ力も活かせるのにと思った。2列目は、一度も前へは行かなかった。
城がいるだけに、横浜にもう少し気の利いた2列目やサイドの選手がいれば、得点能力は大きくアップするだろう。

現在、J2には、二人の、輝く(そのプレー未だに輝く!)一等星がいる。
甲府の小倉であり、横浜の城である。
彼らのプレーを見ることができるのは、望外の喜びである。

城は、初出場を果たした98年仏WCにおける日本代表チームの、紛れもないエースであった。
そして、もちろんまだ老け込むのは早い。
キレ味を取り戻した彼の決定力で、横浜の順位を大いに上げて欲しいものだ。

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<写真>城はサッカーを本当に楽しんでやっていた。彼を見てるほうも一緒に楽しめる。横浜サポは、ゲームを読んで選手へのいい後押しをしていた。
鳥栖は、相手に合わせて大きく間延びした札幌戦に比べると、全般的にいいゲームをしてた。残念なのは後半に退場者が出て数的に不利になったことだが、攻める時と守る時のメリハリもあった。あとは決定力だろう。
本来なら、このようなゲームに勝ちきることができることが、上位への架け橋になるのだが。

<写真>育夫さんの声は良く通る。そして、いつでも精力的だ。