池永正明

池永さんが復権した。
野球少年だった自分にとっての(平和台の)ヒーローでもあるので、まことに喜ばしく我が事のように嬉しい。
長い期間支えてきた池永さんの中学の恩師や、地元の下関の皆さんのこれまでのご尽力には頭が下がる思いである。

誰しも若い頃には過ちがある。
失敗や過ちのない人間などいない。
人は、それを乗り越えてこそ成長するものであるだろう。
それが「プロとして選手はどうあるべきか」ということは別問題かも知れないが。彼が、当時の野球少年たちの夢を破ったとしても、どれだけの人を傷つけ、迷惑をかけたというのか。「クサいものには蓋」「疑わしきは罰す」という時代情況の犠牲者でしかない。
それにしても、池永さんは静かに人生を送ってきた。
還らない35年の月日は余りにも長い。

どれほど”凄い”伝説の投手であったかは、ここでは書かない。
共に西鉄ライオンズに入団した尾崎将司(後のプロゴルファー)が、「生涯のライバル」というだけの人であることは間違いない。
既に、大沢(親分)さんや稲尾さん(当時の西鉄監督)の支えで福岡ドンタクズのユニフォームには袖を通してはいるが、表舞台へ出てきたら、力いっぱいのエールを送ろうと思う。