北のチームに、玉砕!

ロッソが、熊本で1万人近くも集めて盛り上がる前日に、博多の森は狂ったように”玉砕ゲーム”をやっていた。

このところの札幌も好調であったのだが、アビスパが根底からだらしなかった。
言っては悪いが、このゲームだけは、何の目的も、意思も、気概も、向上心も見えなかった。
札幌は、コンパクトな素晴らしいサッカーをしていた。序盤戦の悪い時期を乗り越え、目的も課題もキチンと捉まえて真摯にゲームを運んでいた。
選手たちは、数多くの赤いサポの声援に奮い立ち、己の命を懸けて、懸命に実直に守っていた。
アビスパは、なんとなく、そう、なんとなくゲームを始めてしまったのだ。
このゲームは、キャプテン・ホベルト、アレックス、グラウシオの3人が揃って累積欠場であったのだが、それとは関係なく全くだらしないゲームをやってしまった。
私は、お口あんぐり状態で、メインでその玉砕ぶりを黙って見つめるのみであった。

特に後半、バタバタした中盤や前線。
中でも、左の古賀と山形はカブりまくり、そのプレーぶりも軽く、見ておれなかった。代わって入った太田もいつも以上にデクの棒であった。千代反田はパニくっていたし、林は傷めた足をいかにも大仰そうに抱えて走っていた。有光も、サッカーがゴールへ向かってボールを運ぶゲームであるということを忘れていた。
松下だけは泣きそうになるくらいに孤軍奮闘であった。
初めて口にするが、「金返せ!」と、このゲームだけは言いたかった。
ヒロシさん(松田監督)も、何考えてるんだか。雑多な指示をして選手をピッチに送り出してはいけない。
この試合では、明確な意思は、何も感じられなかった。いっときも早く、衰弱した精神性は葬り去るべきであろう。
サッカーは、ひたむきなゲームなのだ。
*普段は、選手への眼差し温かく、いいとこ探しに務めているが、このゲームに関してだけは激しくブーイングしておこう。

近い内に、雁ノ巣(練習場)へ行こうと思っているのだが。

遠く、はるばるやってきた数多くの札幌サポ。彼らは、福岡県西方沖地震のカンパを、多くの時間とエネルギーを使って集め、博多の森まで抱えてやってきたのだった。
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梅雨に入っても、中々降らない雨。このままなら、今年の博多は水飢饉が襲うかも知れない。
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バクスタ裏の庭園の池には菖蒲の花が美しく咲いていた。
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入院している家内は、ベッドの上でホベルトのサインを見て感涙していた。ホベルトは、家内のシーズンパスに笑顔でサインしてくれたのだ。