出直しはきく

ワールドユースオランダ大会はまだ続く。
参加した日本代表は、残念ながらベスト8には進めなかったが、選手たちは良く奮闘したと思う。
チームとしては、決勝トーナメントには進出するも多くの問題や課題を抱えたまま1勝もできずに終わったことは、是非とも公的な機関(協会内部)で反省・評価・対策すべきだと思う。
それがないままだと、おそらく次の五輪大会に向けて期待できる結果は臨めないだろう。

大熊さんの選手セレクトやチーム作りに、多大な批判があるようだが、私は、全て「監督が駄目だった」とは思わない。この経験(失敗)を生かし新たな取り組み場所さえ作れば、彼にも十分に未来はあると思う。実際に、彼は指揮官としてFC東京で十分な実績がある。

何が問題だったのか。
1.18歳の頃からチームを率いている指揮官と、これまでの、選手たちの個々の成長と現場経験に、ズレはなかったか。この期間こそが、現場経験次第で、選手たちの伸びシロが大きく伸びると思われる。
2.新たに組み入れた選手たちの、チームへの組み入れ方に問題はなかったのか。
3.中盤でゲームを組み立てゲームメイクできる選手がいながら、何故、中盤が機能しないゲームになってしまったのか。
4.この大会に取り組むにあたり、ハード日程をこなせたブラジル遠征を活かせたのか。
大熊さんをスケープゴードにし、大会敗退のストレスを解消・合理化してはいけない。
敗れても、決勝トーナメントには進出したのだ。参加した選手たちは極めて貴重な体験をした。それぞれの持ち場に帰っても、選手たちは自らの大きな課題に向かって強く努力することだろう。
この世代には能力の高い選手たちが非常に多い。短絡的思考に陥ることなく、北京までの長期的視野に立ってチーム作りすべきであろう。
そういう意味では、私は、早いうちに若い世代の育成に秀でた海外の指揮官を任命すべきと思う。
北斗も柳楽も、チームでの戦いが待っている。