加地のこと、その1.

今頃になって「ロベルト・カジロス」とか、持ち上げてる連中がいるが、一時は、まるでジーコジャパンの生け贄のような扱い受けて、非常に残念に思っていた時期が私にはある。
今となってはそれもなつかしい過去の話だ。
私は、それほど長い期間彼を見ている訳ではないが、加地の一番に優れているところは、タフネスぶりであろうと思う。彼の心臓ポンプと肺活量は一定のレベルを超えてるはずだ。
また、サッカー選手としての彼の特徴は、その動く「姿勢」にあると思っている。加地は、他のサイドプレーヤーと違って、ランニング時の姿勢が非常に良いからキックもそれ程ぶれない。

スローだとよくわかるが。Jでも不調の、玉田のシュート時の身体の軸のブレの大きさに比べると加地のリズムは見事なものだ。
ヤナギは、代表では小野とともに両足使いであるが、右足のキックより左の時の方が軸のブレがない。

現在、代表チーム内で走れるのは、ヒデと加地が双璧であろう。
また、4バックでこその加地であると思っているが、代表で3バックの右サイドでやるようになり、幸いにも随分とプレーの幅を広げてきているとも思う。
併せて、オガサやヒデに合わせてるうちに逞しさも感じるようになってきた。
最近、加地に一番合うのは、石川(直)ではなくオガサ*1ではないか、とも思えるようになっているが。どうだろう。
もちろん、加地は、俊輔とも、ヒデとも、ヤナギとも、しっかり合うのは間違いない。
今日は、少し時間が取れたので、ブラジル戦と、ギリシャ戦のゲームを、加地視点で再び見直した。
ギリシャ戦の前半18分の俊輔からのパスを受けて、右側を疾走しながら、矢のように放った右ペナリティエリア付近からのミドルは、とても美しいものだった。
生憎サイドネットであったが。
ブラジル戦の立ち上がりのシュートも、何度もスローでHDを見直したが、オフサイドラインから35cmは内側であった。(心情的に)ブラジル寄りの審判であったのだろうが、加地的にも歴史に残る見事なゴールであっただけに、残念なことであった。
日本の右には、加地がいる。

*1:ところでオガサは、この大会はいつものキレを失っていたが。疲れからか?北朝鮮戦に出場しなかったヒデ、俊輔、三都主以外は、この6月は、いずれもハードな連戦であった