「山笠があるけん博多たい」

orion10142005-06-27

博多の祭り、博多祇園山笠について、少し紹介したい。
「小屋入り」「棒締め」などの行事はもう既に終えているが、7月1日から15日まで、博多の街は山笠一色となる。
追い山(7月15日早朝、4時59分開始)がそのハイライトであるが、博多の”のぼせもん”達は、山笠が終わった日からその一年後を目指して、この日を楽しみに人生を送っているのだ。

(写真:棒締め)

博多祇園山笠は、櫛田神社の奉納行事のひとつで、京都の祇園祭りと同様に、疫病が流行らぬように祈願する神事。

【舁き山】舁き山(かきやま)七つ。
一番山笠「千代流れ」
二番山笠「恵比須流れ」
三番山笠「土居流れ」
四番山笠「大黒流れ」
五番山笠「東流れ」
六番山笠「中洲流れ」
七番山笠「西流れ」


(写真:「追い山」櫛田入り)

【飾り山笠】昨年より一つ増え、14箇所で豪華に飾られる。
「千代流れ」「東流れ」「中洲流れ」
「上川端通り」「渡辺通り一丁目」「福岡ドーム」「博多駅商店会連合会」「キャナルシティ博多」「川端中央街」「ソラリア」「新天町」「博多リバレイン」「天神一丁目」
「櫛田神社

飾り山は、舁き山とともに、博多人形師が時間をかけてデザインし装飾する。
明日(6月28日)から、いよいよ飾りつけが始まる。

(写真:中洲流れだけは毎年、男たちが何トンもある飾り山を舁く)

飾り山ばなし〜
1.今年の飾り山の「ソラリア」(天神・西鉄ソラリアビル)の表は、福岡市西区の玄界島に伝わる弓の名人、百合若の伝説がテーマ。この度の地震で多大な被災を受けた玄界島の人々を励ます。
2.また今年は、エルガーラ(天神・博多大丸のパサージュ広場)に「天神一丁目」が初お目見え。これは、博多大丸西日本新聞社、西日本エルガーラビル、西日本新聞会館の四社が昨年秋に申し入れ、山笠の総務(責任者)や役員、市長ら約100人の総会で承認されようやく実現したもの。
3.また、「上川端通り」の飾り山は、10月に山形県酒田市で行われる「地域伝統芸能全国フェスティバル」で展示される。

これまで博多人形師である西島伊三雄さん(故人)がデザインしてきた”手のごい”(博多祇園山笠振興会が贈答品などで利用)を、今年は、長谷川法世さん(「博多っ子純情」の作者)がデザインする。
また沿道を警備する数多くのボランティアも、法世さんがデザインしたTシャツを着用。
長谷川法世さんは、自分の先輩でもあり、同じ博多二中(現在は統合されて博多中)出身であるが二中の生徒たちは、追い山の時期はもちろん休校していた。
旧友の話によると、最近は、博中の運動会で中学生たちが山笠を作り、舁くという。頼もしいことだ。
■「オイサ、オイサ!」
アビスパが攻撃態勢に入った時に、サポーターが一斉に声を出す。
「オイサ、オイサ!」「オイサ、オイサ!!」
このかけ声は、ヤマを舁く男たちの勇ましいかけ声でもある。
博多の森では、最近はボランチホベルトが相手ボールをパスカットし、彼が前方を向いた瞬間に開始される時が多い。その瞬間、サイドの宮崎や古賀にスイッチが入る。そういう意味では、ホベルトやアレックスも山笠に参加すべし。
彼らもリオのカーニバル以上に燃える筈だ。