「ダイヤモンド」は答えにならない

どうやら欧州(東欧)遠征は、2試合とも1ボランチで行くようである。
欧州最強FWシェフチェンコウクライナ相手だから、内実は3ボランチ気味で中央がやや下がった状態、と言った方がいいのだろうか。
しかし、ダイヤだろうがボックスであろうが、中盤をどういうカタチにしようが、今の代表チームではヒデ中心である限り彼の現場対応力がものをいうハズである。
また、守備的な組織がしっかりしていない今のチームでは、ヒデひとりによりかかる比重は相手が強豪チームほど更に大きくなろう。

この試合は前半が勝負だと思う。
前半、互角に戦いなんとか無失点でいけば面白いゲームとなろう。

そういう意味で、今回の、ゲームの流れを読むことのできる小野の怪我離脱は返す返すも残念である。

自分は、今の代表チームには2つの大きな致命的欠陥があると見ている。
そして残念ながら2点とも、もはや「手遅れ」と言っても良い。
1つは、両サイド。
代表チームにおける特に左サイドの人材不足。守備に危うい三都主だけでほぼ3年間を過ごしてきたこと。
もう1つは中盤に屈強な守備専門の人員を配置しないままここまできたことである。
この二つ目は、ゲームを作るという意味からも致命的欠陥になるような気がしてる。
今、このチームにゲームを締めくくる立場の選手はいない。

実は、自分は稲本には期待してるし、なんとか調子を戻して欲しいと願っている。

ジーコがもし、中盤を「技術優先、うまい選手優先」の選手セレクトでなく、チームバランスを良く考えるタイプの監督であったとしたら全然違ったチームになったであろう。
素人監督から少しは実績を重ねながら実践の中でステップアップはしているようにあるが、3年間を費やしてジーコは監督として”ついに”そこまで至らなかった。
ボランチだろうが、2ボランチだろうが、3ボランチだろうが。
カタチはどうでもいいから、明神や戸田、今野を使って数多くのゲームをしなかったのは致命的な要因になりそうな気がしている。

国内には優秀なパーツが揃っているというのに。

それとウクライナ戦。スポ新情報によると、センターバックを坪井と茂庭に任せるようだ。
彼らはとても良い選手ではあるが。
宮本、田中マコというDFラインの中央に仁王立ちし、後ろから指揮できる選手を排除し、シェフチェンコ相手に通用するとでも思っているのだろうか。
イザという時は、余程、身体を投げ出し守備をしなければならないが。自分は、ウクライナが手を抜かなければこのゲームは1ー5か0ー4で惨敗の予感がしている。
それとも、失点は初めから覚悟し目をつぶり、これまでのように攻撃的に戦うのだろうか。
この試合も、コンフェデのブラジル戦や昨年のチェコ戦のようにうまくいけばいいと思うし。
なんとかヤナギやヒデなど選手たちの頑張りで互角の勝負になって欲しいと願ってはいるが。

オプションのひとつにはなり得ても、ダイヤモンドでは、決して答えにはならない。