もうひとつの戦いの終焉

■「戦う福岡の街」その1.
福岡は、ひとつの戦いが終焉した。

身近な人間なので敢えて悪く表現するが、ひと言で言えば、金にモノ言わせてチーム作りをしたツケがきたと言って良いだろう。
孫氏がいう世界一を目指す補強をした極めて大味なチームが、ボビー(バレンタイン)の緻密な戦略にものの見事に敗れ去った。
きめ細かく組織的に戦えないことと、若さというハングリーさを失うとチームが弱体化するのは読売巨人軍を見ればわかる話だ。
小久保や井口など、生え抜きの中心選手の穴はそうそう埋まるものでないし、チーム精神を体現する中心選手になるべき存在は外国人助っ人に務まるものではない。
怪我をした城島の存在がどれほど大きなものか、この敗戦でしみじみと知る。

また、この期に及んで、今更(問題だらけの)プレーオフ制度をとやかくいうのはどうかと思うし。負けは負け。
ここは31年ぶりの美酒を飲める相手チームを讃えよう。
完全アウェーで戦い抜いたマリ-ンズ選手の頑張りと熱いファンの後押しも大きいが、戦前に真面目に詳細にわたって相手を研究することの大切さ。
それと、重光さんはじめ長年かけてコツコツとチーム作りをした経営幹部や関係者の大勝利であろう。
今朝は、出張先のホテルでのTV画面に、インタビューを受けるボビーのなんともいえない愛くるしい笑顔がさわやかだった。