「ダービーファイナル」
■「完売御礼」
九州ダービーは、アウェー自由以外は、試合前3時間でソールドアウト。
ハーフタイムの時間になっても入場する観客がいたが、この日の2万人超えはJを挙げての”ダービー”による盛り上げと、何よりクラブの集客努力が大きい。
2万人超えは、地域的にはホークスのプレーオフ脱落もあるが、4年ぶりの「昇格ムード」が勢いをつけたといえよう。
以下、この機会にJ2の入場者数について少しまとめてみた。
(「”九州ダービー”ファイナル」のゲームについては、別途)
■ダービー効果
[J2,今季入場者ベスト5] 1. 8月 2日 札幌ー横浜 20,374人 2.10月23日 福岡ー鳥栖 20,201人 3. 6月25日 山形ー仙台 19,418人 4. 9月 4日 仙台ー山形 19,128人 5. 8月20日 仙台ー横浜 19,094人
J2の2万超えは、2試合。当然ながら”ダービー”と”カズ効果”が集客の上位にある。
[博多の森、今季入場者ベスト5] 1.10月23日 鳥栖戦 20,201人 2. 9月10日 横浜戦 16,280人 3. 8月20日 京都戦 13,348人 4. 7月16日 鳥栖戦 13,069人 5. 3月12日 水戸戦 11,185人
J2での九州ダービーは23日が最後となったが、入場者数としてはダービー強しと言える。
水戸戦は博多の森の今季の開幕戦。
博多の森のアビスパの固定的なサポは今季8千人前後と見ると、カズ効果で倍の観客が集まったことになる。
9月の横浜戦は1万6千人を超えた。アビスパに限らず、カズ効果の集客力はどのチームにも大きく貢献。
[ダービーの入場者数]: 1.山形ー仙台(山形) 19,418人、(11月6日) 2.仙台ー山形(仙台) 19,128人、17,710人 3.福岡ー鳥栖(博多の森) 13,069人、20,201人 4.鳥栖ー福岡(鳥栖) 13,039人、11,614人 5.湘南ー横浜(平塚) 7,721人、14,203人 6.横浜ー湘南(三ツ沢) 5,791人、(12月3日)
J2のダービーは、3つ。
そのうち”みちのく”ダービーが最も安定した高い集客力を誇る。
おまけに、今季は終盤になってどちらも3位争いをしている。
11月6日の山形県営は、2万人超えもあるかも知れない。(山形県営の収容能力は20,315人)
いずれにしてもJリーグ側が企画する(煽る)ダービーは、集客効果に大きく寄与している。
九州ダービーは一旦幕を閉じるが、来季は徳島ー愛媛戦の”四国ダービー”が新たに盛り上がることだろう。
■4つの政令都市に食い込む鳥栖
[今季の平均観客数/1試合]:(前季比) 1.仙台 15,670人(ー 528) 2.福岡 10,201人(+1,458) 3.札幌 10,166人(+ 700) 4.鳥栖 8,039人(+4,429) 5.京都 7,730人(+ 77) 6.甲府 6,810人(+ 440) 7.湘南 5,966人(+1,275) J2平均 7,261人(+ 48)
目覚しい鳥栖の今季の実績。
一時は危機的状況を迎えていた鳥栖は、クラブがすっかり生まれ変わった。
井川さん(社長)始めトップ自ら先頭に立つクラブの経営姿勢とその努力は、今では他クラブの模範となれる。
チームも、イクオさん(松本監督)が一からのスタートで、多くの若手を育成しながらチーム作りをしている。
今季の入場者の倍増は、クラブの努力もあるが選手たちの頑張りもあるだろう。鳥栖スタジアムは観客席も一体となって熱い戦いをしている。
チームは、現在は怪我人多く薄い選手層となっているが、3位までの勝ち点差は8。昇格については大変に厳しい位置であるが、第4クール3勝1敗と好調で決して脱落している訳ではない。
同じく、甲府も黒字化に成功し集客も安定している。甲府は、地元の設備投資も含めJ1入りの準備も怠りない。23日現在のJ2の3位は、甲府である。