最終戦

終盤を迎え、対戦日程を作った人の仕業は大したものと思う。
J1の優勝争いも史上かってないほどの大混戦となっているが、J2の方も入れ替え戦をかけて最終節までもつれこんだ。

J2第44節(最終戦):12月3日14時〜
福岡ー仙台:博多の森球技場
京都ー甲府西京極総合運動公園

いずれの対戦もJ1チームとの入れ替え戦に影響する重要な試合となった。
3日は、アビスパが仙台を粉砕するのはもちろんのことであるが、甲府にも是非とも頑張ってもらいたい。
終戦前に、アビスパの頑張りとともに、甲府へのエールを送ろうと思う。
入れ替え戦
入れ替え戦には、甲府に出て欲しいと以前から思い、ここにも書いてきた。

好調時の甲府の強烈な攻撃力はJ1並みだし、多少の失点を覚悟した潔さには共鳴を覚えるものである。その切り替えの早さと圧倒的なカウンター攻撃は、組織守備のアビスパの対極にあるチームといってよい。
甲府にあって現在の4−3−3システムは大きな破壊力を有している。
能力の高い選手が多いJ1柏相手に、甲府の攻撃力がどこまで通用するのか、是非とも見てみたいものだ。
しかし、前節のアビスパの大量得点によって、なんとも得失点上も甲府が不利になっている。アビスパの今季最高のゲームによって、甲府にとっての戦況は痛し痒しとなってしまった。(3位仙台との勝ち点差は1、得失点差:仙台19、甲府13)
博多の森は、拮抗したゲームになるであろうが、アビスパ福岡は、甲府戦並みに仙台からも同様に大量得点することが甲府へのエールとなろう。
ヴァンフォーレ甲府経営委員会

甲府のクラブ創設(前身は「甲府クラブ」)は1965年。95年にヴァンフォーレ甲府に改名。
Jリーグ1,2部制が始まった99年、甲府はJ2に参加。
順位は、99年10位、00年11位、01年12位と苦境の時期を経てここ3年は7位、5位、7位とチーム力を向上させるとともに経営陣の努力で財政基盤もしっかり作ってきた。現在3年連続黒字化に成功。
甲府は、一時期苦境に立たされた。財政的に苦しんだ時期もあったが、クラブの努力とサポーターの変わらぬ後押しによってようやくここまで来た。

ヴァンフォーレ甲府経営委員会」
05年努力目標:観客動員ー6,200人、クラブサポーター数6,500人、広告収入230,000千円。
04年度で、観客動員6,370人、クラブサポーター数6,28人、広告収入218,000千円を達成。
02年、経営危機を迎え有志などが立ち上がり署名活動などを通して県民にアピールしその後の努力のかいあって見事に立ち直った。
過去の多額の債務処理なども残ってはいるが、一時は存続を危ぶまれたクラブが、先進的な市民の立ち上がりと努力によって立ち直った例として歴史に残ることと思う。

甲府の例は、他と違って行政が”安易に財政支援に乗り出さなかった”ことが特筆される。

06年3月には小瀬の改修工事によって17,000人の固定席が完成する。
甲府市内には、「ヴァンフォーレ通り」もできている。
また甲府になかったチームマスコットができるという話もある。

あの当時、誰も今日のような状況は想像だにできなかった。今シーズン、J2を代表して入れ替え戦に出場できるかも知れない状況を迎えている。
甲府入れ替え戦に進むまでになることは、ひとつの「シンデレラストーリー」である。
残り1試合、甲府の悔いを残さない全力の戦いを期待したい。
山梨日日新聞「12番目のイレブン」

<追記>
大一番を前にして、今日はベガルタ関係からのアクセスが普段以上に多くびっくりしています。
余所さまのところは余り書けませんが、自分は、仙台の前半のモタつきぶりを相当に情けなく思っています。
今季、3位争いが最終戦に持ち込むほどになったのも(山形の低落ぶりもありますが)仙台の前半の惨状に原因があると思っています。その主要因は勿論指揮官にあるとも思っていますが。
ということで、昇格が決まった余裕で第三者的に見ると。入れ替え戦にどっちが出場したら面白いかの観点だと、やはり甲府の潔いサッカーを推したいと。

■J2最終戦
さて、明日は、博多の森のJ2最終戦
アビスパの戦いぶりをしかと見届けようと思う。