「ドイツに向けて」その3.

ドイツへ向けたチーム作りや代表チームの変遷について書こうとしていたのだが。少し横道にそれたい。
元旦から3回に亘って日本経済新聞に連載された「中田英寿語る」が非常に興味深いのでこちらで何回かに亘って細切れに紹介したい。
こちらでも以前に書いたのだが現在の日本代表というチームは”ジーコジャパン”であると同時にヒデのチームであると表現できる。
それほどヒデの存在抜きには代表チームのことを語れない。

関連エントリージーコの物差し、ヒデの尺度」
その1.
その2.
その3.
その4.
その5.

ヒデこと中田英寿は、日本がWC本大会の出場試合(7試合)にすべて先発出場している。もちろんこのような選手は日本のどこにも存在しない。海外経験も含め日本に彼のような経験値と実績を持った選手はいない。
WC出場は今回が最後となるかも知れないが、当然ドイツ大会も彼を中心にチーム作りをすることとなろう。
以下、日経・武智幸徳氏によるインタビュー
■オーストラリア戦が重要

ーF組について
「非常に大きなウエートを占めるのはオーストラリア戦。ヒディングは選手をまとめていいチームになって日本の前に現れる予感がある。」
ー98年、02年とそして今回の06年にチームにはどのような変化があったか
「WCがどんなものか知らなかったし一つの戦いを次につなげる余裕もなかった。98年は気持ちの部分では一番強かったチーム。」
「02年は、たくさんの国際試合を経験することで強豪相手でもプランを立て考えながら試合ができる選手が増えた。僕はプレーでみんなを引っ張っていこうとした。」
「今回はいかにチームを動かして最大限の力を出すか、ということが一番の課題。」「(個人的には)正直、攻撃に専念できた98年が一番楽しかったけれど、今の役割も面白さを感じている。」

■俊輔という名の存在

ー俊輔との関係
「2人がトップ下で並ぶよりも、縦の関係になった方がよりお互いの力が発揮できると思う。」

02年と06年の大きな違い、それは指揮官の違いであるのと同時にチームを構成する人員の違いでもある。何より俊輔がいないチームを作るのか、攻撃の中心に彼を据えるかの違いであろうか。
もちろん、チームへのヒデの影響度の強さも断然違う。
■共通理解

「大の字に倒れるほどの燃焼感がなかった。」

選手としてはどこか余力を残しての敗北。02年WCベスト16でのトルコ戦の敗戦は今でも悔いてる。そのことについて他の選手との共有はあるのか、ないのか。

「これまで3年半かかっても(意見の擦り合わせが)できないのだから、半分あきらめています。」
「ただ、今でも100のうち80までは詰めていて、残りの20を詰めるにはもっと相互理解が必要だと思っているわけで。その残りの部分は、さすがにW杯本番が近づけば、誰かに尻をたたかれるまでもなく話は進む・・・と期待しています。」

(この項、つづく)