映画のこと

公私とも時間がなく余裕のない日々を過ごしている。しかし、1月から2月にかけては興味深い作品が上映される。
昔ほどではないが映画は好きだし、わりと観る方だと思う。
そして、映画にも色々あって。
「面白い。」「楽しい。」「感動的な。」「スリリングな。」「迫力ある。」「しみじみとした。」「号泣もの。」などの形容詞がその評価に使われる。
もちろん個人的にはカメラワークや脚本などが気になってしまうのは、昔からの習性なのだが。
最近は、うまい!とか、凄い表現力とか。歳を食ってきたせいか、個の役者視点で見ることが多くなったことは事実。

週末に2本の新作を観た。
「THE有頂天ホテル」
「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」
ネタバレはしたくないので簡単に触れると。

前者は当代きっての人気脚本家・三谷幸喜氏の脚本・監督作品。
実は、彼は暇つぶしにうちで横になってTVを見る分にはいいのだが。正直、映画は期待していなかった。

それでも出かけたのは連れの要望に応えたせいだが、案の定、確かに予期した通りであった。
これは彼の特徴である軽妙さ以前の問題だと思うが。どうにも入り込めない映画というのはたまにあるし、いくら映画好きでも二度と見たくない映画というのもある。。
こちらは映画好きな人やその筋らしき方が時々来られるようなので、ネガティブには書きたくないが。彼の監督としての腕には大きな疑問が残る。

後者は、主題として映画にするのに極めて難しいものを、よくぞチャレンジして作品にしたと思った。流石に舞台劇風のストーリー。
精神の病や心理的な葛藤を重苦しく題材にしつつも人としての信頼とか愛とかに思いを寄せられる作品。
何より、主演女優のグウィネス・パルトローの演技の確かさとアンソニー・ホプキンスの超絶演技には参ってしまった。
この映画には娯楽性も痛快さも何もないが、作品として見事に優れた映画であろう。
ジョン・マッデン監督作品。

21日からは「博士の愛した数式」が始まる。