できれば避けたいネガティブネタ

決して気分の良い話ではありません。
かってはヒデも在籍していたクラブの経営陣であるが、現在はイタリア3部リーグに降格しているペルージャの前経営者であるリチアーノ・ガウチ氏(元会長)が、不正経営疑惑で指名手配されたという。すでに2人の息子たちも「偽装破産」などで逮捕されているが、捜査当局によると彼らの不正流用は4千万ユーロ(約58億円)にのぼるという。
自ら経営する会社の実業での破産ならともかく、サッカークラブの資金を悪用したり持ち出したりという、いわばサッカーを食い物にしていたらしい、彼らの罪は重い。

一時のサッカーバブルに乗って、ある種、水ぶくれしてしまったイタリアサッカー界は、バブルが弾けてしまった現在でも金にまつわる疑惑や八百長などの話題が絶えない。
八百長については、サッカーを賭けの対象にしている限りマフィアの餌食になる可能性は大きく、その点、余程モラルや規律の面での施策が相当に重要になる。
サッカーを愛する人々のことを忘れ、志も低く、札束だけを数えている経営陣などサッカー界には要らないはずだが。
イタリアでは、昨年末にも八百長疑惑が具体的な選手名まで出て話題になっていたが、事態の進展いかんによってはリーグ運営が不可能になることも考えられる中、なんとイタリアサッカー協会が解明に消極的になっているとも言われている。
なにをかいわんや。
サッカーと金にまつわる話はイタリアだけに限らないが、サッカーが社会に与える影響は彼らが考えている以上に大きい。

また、欧州の一部のメジャークラブだけに金が集まってしまうような昨今の流れは、実に憂うべきことの一つで、金権的な側面でいえば事態はどんどん悪化しつつあるといって良い。各国のサッカー協会だけでなく、FIFA自体でさえも自浄作用能力を問われている。
サッカーを食い物にする彼らは札束だけ数えておればいいが、上部構造だけが益々過密になっていく日程の件も含め、その被害はすべて我々の大切な選手側が負っているのだ。