ソメイヨシノ開花す

■好調、健太エスパルス
スカパーの録画放送で第4節の「清水ー千葉」「新潟ー磐田」を見る。

健太さんの清水は良いチームになってきた。千葉の運動性能が半分以下に落ちているせいもあるが、清水はゲームを終始支配していたし、何より藤本淳吾が良い。
彼を筆頭に今年の新人たちは例年以上に好素材が多いと思う。

終盤疲れた清水DFの平凡な横パスをかっさわられて千葉に屈したが、連勝が途絶えても落ち込む必要は全くない。いいサッカーはやれてるのだから。
千葉は勝ち点3を上げたが本来の状態ではないし、選手たちが落ち着いているように見える。ナビスコ取った位で満足してるわけではないとは思うが。
■世界一おめでとう!
今日は時間があったので、ついでに、録画していたWBCの準決勝と決勝を見る。
この大会、日本は投手陣が踏ん張り、無駄に失点をしないゲームのやり方を進めたのでベスト4に残ることになったが。
スピーディで走る野球が世界に通用したことは喜ばしいことだ。
世界一になった理由をあれこれ考えたが。
1.松井秀や小久保のような主砲タイプが”松中だけ”であったこと。

世間は不参加の松井に冷たいようだが、むしろ足が使え小技のできるタイプばかりのほうがチームは作りやすいし、好不調の波もない。指揮官の王さんもオーダーが組みやすい。松井が来れば指定席になり彼に依存したチームになり勝ちであろう。
現に、アメリカやプエルトリコは代えの利かない大砲だらけ。衰弱直前の読売巨人のようなチーム編成であった。
この大会、4番に座った松中は本塁打を打つそぶりさえみせなかった。世界を知り日本の特徴をわきまえてる松中を主軸にしたのは、大正解であったと思う。
メジャーで参加しなかった選手の中では、もうひとりの松井稼は、このチームにいた方が良かったように思うが。

2.投手力は世界有数

決勝に投げた松坂、準決勝に投げた上原は、メジャーでも十分に通用するし、今でもメジャーチームのエースになれるほどの選手である。
この二人だけでなく、投手力だけであれば、どの国と比較しても日本はベストチームであろう。投球制限などもあり、上原も松坂も「前半から飛ばす」というスタイルで押し通し、そうなればどの国が相手でもそう打ち崩せるものではない。
守りに関しては韓国も良いチームであったが日本の外野守備は世界一であった。
戦前はむしろ日本は打線の方に課題を抱えていた。

3.生まれて初めてリーダー役をしたイチロー

あと3,4年前であれば、イチローを交えてもこのようなチームはできていなかったろうと思う。
自己本位、マイペースと見られていた彼、しかし、イチローもいい年齢になった。
国内組の、後輩たちの尊敬の眼差しと敬意で、初めてリーダー役を買って出てイチローも良い気分になった筈だ。
しかし、自分はイチローは無理してるようにも思った。彼は本来、チームを統率する能力はないし自己本位の人間である。それだからこそのイチローである。
良いタイミングと良い年齢の取り方、そして彼のメジャーでの経験と自信がチームに良い影響を与えたのは確かなことだが。
TVで矢沢永吉との対談を見たが、本来彼は孤高の人である。
この大会が、彼の野球人生の中でたった一度の(決して二度とはない)チームリーダーであったろうと思う。それくらい彼は完全燃焼した。

■[アメリカ帝国主義]
野球は、アメリカのもの。アメリカは、「アメリカこそが野球王国」というアメリカ理論をこれまで推してきた。
サッカーにおけるFIFAのような強力な機関をもてない野球界は、これまでも、そしてこれからもアメリカ帝国主義のままであろうと思う。

健全な世界大会を前提にしたいなら、野球におけるメジャーリーグの存在自体が大き過ぎることは今後の大きな課題であろうと思う。
大会の益金の大半が米メジャーリーグに流れることは実に憂慮すべきことである。この大会においての彼らの集金作業は徹底しており、優勝国・日本に分配されるのはたったの7%でしかないのだ。