失楽への道


広島ビッグアーチは激しい雨中の観戦。
■守勢に入る
アビスパの魂・ホベルトが累積欠場。ボランチは城後でなく(?!)布部と吉村の組み合わせ。

4/26 ナビスコ・レッズ戦が3失点
4/29  アントラーズ戦が4失点
5/  3  フロンターレ戦が2失点

J1での失点数がレッズに次いで少なかったアビスパの守備がこのところ崩壊しつつあった。
最下位を争うゲームとなったこのサンフレッチェ戦で、松田さんは余程失点したくないのか。非常に慎重にゲームに入った。
いつも以上にサイドから無理して上がろうとせず、2列目からのミドルもほとんど見せなかった。松田さんの指示なのだろう、北斗もアレックスも大した仕事はしなかった。
それでもボールは支配する。前半、凡庸な組み立てからの数少ないシュートは中々枠にいかなかった。
■「守ること」以外は何もなし
ビッグアーチは開幕以来だったが、監督交代したサンフレッチェはまるでチームの戦い方が変わっていた。
いや、びっくりするほど激変していた。
佐藤寿人だけひとり前線に置き、いわゆる申し分のない「引きこもりサッカー」。
サンフレッチェは、ただひたすらゴールにガッチリ蓋をすることだけに専念した。

それにしてもこれだけの戦力を揃えて(アビスパから見るとうらやむほど)一体この先どういうチームにしたいのか。
次の指揮官が決まるまでの時間稼ぎなのかも知れないが。

確かにシュートさえ打たれなければ失点はしない。
しかしそこに”志”も夢も感じれない。面白さも楽しさもないサッカー。

これだけ守られたらアビスパの戦力ではそうそう容易く得点はできない。いやアビスパでなくともこれだけ無節操に引き込まれたら得点は難しいかも知れない。
アビスパの工夫のなさもあるが、ゲームは大いなる雨中の凡戦となった。

■落胆と絶望と
後半、サンフレッチェは勝ち点3という概念が欠落した戦いをしているように見えた。失点すれば地獄にでも落ちるかのように、ひたすら守って失点しないことに専念した。*1
後半は佑昌から交代したFW薮田の運動量でスペースができ始める。
アビスパが中盤でフリーにボールを持ち始め、いくつかのチャンスを作りシュートも枠に飛び始めた。そのうちの1本でも入っていればこのゲームの勝ち点3は確定するはずだった。

しかしポストにはじかれ、バーにはじかれ、運にも見放されたアビスパはその1点が入らない。
そして残り3分、防戦一方のサンフレッチェの駒野のFKからの低い弾道のシュートが決まった。
失点を防ぐことだけに専念したサンフレッチェに、棚ボタの得点が入ったのだった。*2
無念噛み締めビショ濡れで帰路についたが、2チームとも「希望」という字や「未来」という文字が頭に浮かばないゲームであった。
*疲れたので、ネガ続きの話しは明日以降にでもw

*1:次世代も含む代表クラスを揃えて、サンフレッチェのサッカーは雨の日に金出してまで見るサッカーではない。将来への示唆も、夢も希望の感じれないサッカーは、普段中々お目にかかれないものだがw

*2:あのファウル直前のプレーの時、明らかに線審オフサイドの旗を揚げた。後半攻められ続けるのに同情したのか、ホーム寄りの判定を続けていた主審は、その流れを決して止めなかった。日本のサッカーではよくある話しではあるがw