雨中の鬼神ホベルト

[J1第13節、アビスパ福岡ーFC東京]:博多の森球技場
中断明けの最初のゲーム。
■川勝氏の手腕が試される
アビスパは監督を交代し、前線と中盤の選手を補強した。
この間、クラブのビジョンの無さ加減やフロントの駄目さ加減を思い知ったことは間違いないが、いざゲームが始まれば応援するしかない。
中断期間中、雁ノ巣でのTRMを2試合程見たが、攻撃面では若干の修正が見られ、決定力はともかく得点チャンスは増加したように思う。このゲームもシュート数は相手チームを上回った。(12本ー7本)
アビスパ福岡は、松田前監督が3年かけて作ったチームがしっかりと土台になっている。
川勝氏もチームを大きく変える必要はないのでその点は楽だとは思うがどこまで彼がオリジナリティを出し味付けをし、これまでのチームの課題を改善・解消できるか、ここ数試合は監督の手腕を試されると思う。
ジダンになった誠史
このゲームはFC東京は金沢選手などの怪我人もありシフトを変えてきたようだが、サイドを破られること多く、中でもアビスパサイドハーフ古賀誠史と久藤が好調で前半から数多くのチャンスを作っていた。
特に誠史は足の具合も回復しFCはなかなか彼を止めることができなかった。
試合中盤から大雨になり久しぶりに水溜りもできるほどだったが、チームとしては雨には嫌なイメージがあっただけに、彼はそれを払拭する活躍を見せていた。
また東京では10ヶ月ぶりの石川も随所に彼らしいプレーを見せていたが、これからゲームを重ねることで更に良くなっていくことだろう。早く以前のキレを見せて代表にも選ばれるようになって欲しい。代表候補となるだろう今野も1ボランチで奮闘していたが、アビスパのサイド攻撃に揺さぶられ後半は悪化したピッチコンディションに動きが鈍くなっていたように思う。
■城後の存在
ゲームはドローだったが前半途中からアビスパペースで終始した。3度ほどのビッグチャンスを決め切れなかったのは残念だったが、攻撃面では薮田と右の久藤のコンビ、左の誠史とアレックスのコンビが良かった。
守備面では金古が十分にフィットしてきて安定感を見せ、センターに陣取るアビスパの鬼神ホベルトも相変わらず魂のこもったプレーを続けていた。
このキャプテン・ホベルトが万全な状態でいる限りどんな相手でもアビスパの守備は大崩しない。
この試合、松田さん時代に比べチームの重心がやや前目になってきていることで、厚みのある攻撃ができたことが収穫であるが、前線の得点能力を考えると2段ロケットのような攻撃ができる城後の存在に川勝氏が早く気づくことが勝利への早道のように思う。
次節は、オシムさんが観戦すると聞いているが横浜相手にどんなゲームを見せてくれるか楽しみである。
そこで。GK水谷が普通に陽の目を見る予感。

■ところで
川勝氏のやり方は攻撃時に手数をかけるということがテーマであるようだが。
FC東京戦。
ぬかるみになる前の前半、自陣ボール時のディフェンスラインが少々上がり気味で縦方向(上下)の奥行きが狭くなっていたのは気のせいだろうか。
松田さんの頃も十分にコンパクトではあったが、このあたりは画面には映りにくいところだが録画で確かめたいところ。

  [FC東京戦]        [松田アビスパ]     
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