ダッチロール

今年は初盆参りが多い。
数多くの先人や恩人たちに対して静かに手を合わせる。
個人的にも普段が不義理をしているので、そのお詫びも込めて。
●J2への道、まっしぐら その2.
【J1第17節、福岡ー大分】:博多の森競技場
出向社長は強気のようですが。アビスパは既にダッチロールを始めている。
このままいけばおそらく墜落は目に見えていることでしょう。
それは、この日印象的だった大勢のトリニータサポーターの熱い一体感のある応援風景を見て、サポーターの応援の仕方がどうとか、精一杯の応援が足りなかったとかの次元を超えた問題であることは間違いありません。
下でどなたか反論めいたコメントを下さっていましたが、現時点では、たまたま攻撃がハマったとしてもそれは決して川勝さんの戦術や指揮ぶりからくるものではないことは火を見るよりも明らかで、前節、ガンバに同点に追いついても少しも喜べないのはそのせいです。
◆肝は据えた?
中断明けのFC東京戦でゴル裏に「肝は据えた!」と書いた大きな長い弾幕がありましたが、これは「今となってはこのまま、今後何も手を打つこともなく」場合によっては一緒に奈落の底へ落ちても已む無し、いう趣旨のことなのだろうと思ってしまいます。
ここ数試合を見る限り、アビスパ福岡はこれまで大切にし積み上げたものを灼熱の石垣島へ置いてきたように見えますし、あのキャンプは過去との決別キャンプであったのだと私は思います。*1
◆誠史外し
さて、この大分戦。試合前に大きな驚きが一つありました。
それは誠史外しの件です。

攻撃の起点であり個人で突破できる能力を持つ、アレックスとともにアビスパ唯一の戦闘能力である古賀誠史を敢えて外して、川勝は一体全体何をやろうとするのか。
ということがスタジアムに座った私の一番最初の感想でした。
川勝さんも前監督を完全否定するだけの戦術論を身につけている訳でもないのに、(彼が取り組むべきことはこれまで積み上げたベースを大事にしてその上に自らの色づけをして行くべきなのだが。何を勘違いしたか。)お気に入りの選手だけをピッチに送りたい気持ちはわかるのですが。この日、先発した選手の個性を生かすサッカーは何ひとつ見出せなかったと言って良かったと思います。
◆組織の崩壊
しかもやっつけ練習しかしてない、限りなく未成熟の「3バック」システムをシャムスカさん相手の大切なゲームで披露した。
本人は裏をかいたつもりであろうが、喜んだのはシャムスカさんの方。

この底が知れている指揮官を抱く選手たちほど不幸な存在はない。
フリーキックのキッカーさえゲーム前に決めず。
・サイドはいつも糞詰まり。
・トップ下を置いたにも関わらず2列目、3列目からの追い越しもなく。
・暑い中、選手たちに走ろうという意欲はあるが「どこへ」走るか決め事もなくそのうち疲弊。
・空きっぱなしのバイタルエリアはケアできず、中盤で奮闘するのはホベルトひとり。
・サイドチェンジも素早いリスタートの工夫もない。
・DFの真ん中においた佐伯の役割とサイドの2人のストッパーの連携は不備。
・80kgのおもりの鉛を両足につけたFWバロンと走り回る飯尾が見事にカブる。
・せっかくの城後の特性を生かしてない。

積み上げてきた3年間のベースは完全に放り投げ、唯一の長所であった組織守備を崩壊させベンチには忙しくロッテガム噛む監督さん。
◆「自滅」
もちろんこのゲームにもトリニータの良いところや決め手になる部分、シャムスカさんのチーム作りについて大いに感じるところありましたが。
このゲームに関しては、私はアビスパ福岡というチームの指揮官演出による「自滅」であったと思います。
もちろん自滅への道のプロデュースは長谷川統括であることに間違いはない。
そして、

肝なんて誰が据えれるものか!

というのが本音です。
◆声なき声の人々
「このチームはこのままでいいのか?」
組織を崩壊することしかできない解説者上がりを据え、J2で先発さえ張れなかった選手たちを補強してお茶を濁し、果たして「フロントは勘違いしていないか?」。
そして「フロントはチームを愛してるのか?」
おそらく降格したら、身を挺して攻撃の手を食い止めようと奮闘している金古は鹿島へ戻り、千代反田、北斗、佑昌、城後ら未来ある生え抜きの選手たちは他のJ1チームへ引き抜かれることでしょう。
我々の前に納得できないあらゆる事態が待ち構えていることでしょう。
現状を憂う、チームの行く末を深く案じる人々。中でも力なき声なき人々がそろそろ声を上げ、立ち上がる時期に来ているかも知ないと私は最近思いはじめています。

*1:地方の中小チームにとっては「積み上げ」や「積み重ね」がどれほど大切なことか、ここにこれから少しづつ書いていこうと思っています。