トリニータの場合

チームにはそれぞれに「環境条件」がある。置かれた立場も違うし、地域性も風土も歴史背景も違う。
日本にプロサッカークラブができて未だわずか10数年。プロとしてはどこも歴史浅く、また順風満帆に行ったクラブは一つもない。
危機的な状況においてさえ、それぞれがそれぞれの考え方や手法で乗り切ってきている。
しかしピッチの上では歯を剥いて戦っても、いざピッチを離れればサッカーを愛するもの同士である。
今回、アビサポ以外にも各地の他サポからまた数多くのサッカー仲間から、あるいは見知らぬ方々からメールやメッセージを頂いていた。今朝も早くに何通か頂いた。これもこのBLOGをやっていたからだと思う。
そのほとんどが励ましの内容であり、とてもありがたい事だと思っています。
■クラブ存続の危機
以下、友人であるトリニータサポからのメールを、本人のご承諾を頂きましたので一部ご紹介します。

『大分戦後、アビスパサポの危機感がこちらまで伝わってくるのは気のせいではないように思います。
しかし最後のチャンスかもしれない・・・
なかなか大変でしょうが、いい方向へ向かってくれるのを願っています。』

『まず、我々のフロント不信は2004年のベルガー監督解任から始まりました。1年を通しての成績は13位でしたが、大分サポの9割以上が支持していました。形は辞任でしたがシーズン途中で監督も寝耳に水の山崎選手の移籍報道などフロントの失態がありましたし実質的には解任でした。

そして、社長の溺愛したファン・ボ・カン監督の就任。
ある意味チーム初の生え抜き監督でしたがその手腕はベルガーに比してあまりに未熟で場当たり的、今後を憂い2chを中心とした一般サポ(私もこの中ですw)が動き出しました、それが昨年の5月です。
趣旨は、フロントの考えや ビジョンが見えないこと。そのために何をすべきか?ってことで発足しました。

まず、フロントに働きかけたのがサポーターズカンファレンス(通称サポカン)の要望です。
http://ppc3.s59.xrea.com/
上記のサイトの古いコラムを参照ください。

■手探り

実は私は創立時に名を連ねてはいるものの現場での参加はこれ(8月)以降なのですが・・・
サポカン(サポミ)の対応はこれがJ1クラブなのか?と疑うほどひどいものだったようです。
しかし2chやネットで募集したサポクラブですので、PCに詳しい人間も結構いたこと、おかげでHPを作り掲示板やメールで連携はとりやすかった。

サポータークラブとしては意外ですが決まりごとはほとんどなし。見る場所も、A席・自由席・S席・ゴール裏と決まっていません。大分は数年前まで二つの大きなサポクラブが対立していてあまり雰囲気はよくなかったんです。
メインやバックスタンド中央よりで見ている人が多かったでしょうか・・・飛んだり跳ねたり声だしも強要されずに試合をじっくり見るコアサポってところでしょうか。
クラブに対して言いたいことが言えるシステムが出来たことが一番大きいですね。

■自浄作用

危機を回避できたのは、単に偶然が重なったからでしょう。シャムスカ監督を獲得できたのもフロントがファンボ監督をあそこまで引張ってくれたおかげですし、胸スポンサーのパチンコ屋さんをJがOKしてくれなかったらチームそのものが無かったかもしれません。
現に給料の遅配さえ囁かれていたのですから・・・

今後もまだシャムスカの続投は決まっていませんし、胸スポンサーの件も昨年は暫定でOKが出ただけですので、いつどうなるかは神のみぞ知るです。(笑)
ただサポータークラブは妥協せずにFCに対して意見を届けることで自浄を促していると思います。』


*写真8.12大分戦