主力選手の移籍

■「選手たちとサポーターは見えない糸で繋がっている」

『でも、去年サポーターの皆さんと一緒に“一心同体”となって戦い、あれほどのすごいサポートを受けてサッカーをさせてもらったことが、自分の中で「これからもレイソルでやりたい」と決断する大きな要因となりました。そんな気持ちにさせてくださったサポーターの皆さんに、心から感謝しています。』(柏レイソルオフィシャル

かって05年シーズンを福岡で共に過ごした岡山選手が、目出度く柏レイソルに完全移籍となった。
さて1月5日はとても悲しい一日となった。
アビスパ福岡の生え抜きで副主将、ディフェンス陣の中心選手であった千代反田選手のアルビレックス新潟への完全移籍が発表された。

千代は、福岡市南区の鶴田小学校、老司中学校を出て東福岡高校へ入学し、金古たちと共に全盛期のヒガシを支えた。
サッカーを続けながら受験勉強を続け一般入試で筑波大学へ入学。02年シーズンは大学サッカー選手権で優勝しベストDF賞を受賞。
その後、地元チーム・アビスパ福岡に入団。
184cm、78kgの体格を存分に活かしチームの中心選手として活躍。リーグ戦140試合出場、14得点。

チームの経緯を見ればわかるが、06年シーズンは間違いなく千代のせいで降格した訳ではなかった。川勝氏との軋轢はあったが彼はひとつの強い意志を持ってチームの為に戦った。
千代にとって、今回のサッカー人生の進路ほど悩みに悩んだ時期はなかったように聞いている。
地元の子供たちの為にあれほど活動していた千代。
千代はこころの底から福岡を愛していた。
そして、彼の向上心や成長心は理解できる。
もちろん、彼のサッカー人としてのプライドも、克己心も十分に理解できる。

しかし岡山ではないが、地元のしかも生え抜きの選手を引き止めることさえできなかったサポーターの複雑な心情を思うとともに、ある面では一時期彼を追い込んだ一部のサポーターの幼児性を残念に思う。
大切な選手を送り出すのは本当に辛いものだ。

新潟の皆さん、千代をよろしくお願いします。