07シーズン開始

いよいよ開幕の日を迎えることになった。
このところ積み重なった仕事の多忙ぶりで開幕戦さえ観戦できるかどうか怪しかったが何とか足を運べるようになってホッとしている。
福岡は、鳥栖スタジアムで長丁場のシーズンを開始する。
■次元の違う仕事の両立
前任の長谷川氏の後を継いで強化部長に小林伸二氏が就任した。
小林氏は『「育成」の仕事と「1年でのJ1復帰」は、全く次元の違う仕事です。』と語ったことがある。
早速、小林氏はチームとしての基盤作りの為、育成面での整備と立て直しにその手腕を振るい始めた。先日の「交流会」の際もビデオなどを使いながら「ユースやジュニアユースの為の指導者育成の場を設け、その九州での拠点にしたい。」旨の説明をしていた。
昨年末に挨拶した際に「福岡でまた仕事をしたい!とずっと願っていました。」と彼は語ってくれたが、もう一つの仕事であるJ1復帰を目指すチーム作りの方にはリトバルスキー氏を招いた。
僅か1年で2部へ降格したチームを立て直す為に、また「1年でJ1復帰」の命題を果たすにはリティの手腕は未知数である。
■リティの実験
ワールドクラスの選手として申し分のない実績を誇るリティ。彼の指導者としての実績評価はまだまだこれからにしてもしかし打ち出そうとしている志の高さと熱さは伝わってくる。
リティが取り組もうとしているプロとしての「闘う姿勢」とサッカーへの「取り組み」が、果たしてチームとしてピッチ上で表現できるかどうか。
今年は序盤からとても興味深い。
個人的にもキャンプ期間中に2度ほど宮崎へ見学に行ったが、現時点ではチームはまだ消化不良を起こしているように感じている。
ただし伸び盛りの若手が多いチームなので、序盤は苦しむだろうが彼の指導が花開くことになれば面白いサッカーが実現できるかも知れない。
いずれにしてもここ数年の課題である「決定力」不足が解消した訳ではないし、戦力的に充実した補強を行った東京Vや京都など他のチームとの格差が縮まっているわけではない。
世界的にもわが国の2部の戦いは、壮大に長くそして多くの試合数をこなさなければならない辛いシーズンである。
今年は05年シーズン以上に山あり谷ありの一年になるだろうが、サポーターにとってもスローガン通り「Suffer for Success」のシーズンとなるのだろう。
今年も愛する地元チームと気長に付き合っていきたい。
■「布部」と「久藤」の存在の重さ
さて、他のチームと福岡の大きな違いは、布部と久藤の二人を擁しているかいないかの違いにあるように私は思う。
くしくも福岡の今シーズンはこの二人がチームキャプテンとゲームキャプテンを担うことになった。二人は、若い選手たちを振るい立たせるだけでなくスタジアムのサポーターの心魂も揺さぶり続けている。
今年創設12年目を迎える福岡には布部がいる。そして、久藤がいる。私たちはそれを見せ付けられる一年になるように思っている。