バランス

[J2第7節、福岡ー東京V]:4月7日、博多の森球技場
■あくまでも個人的に
敬愛するサッカー仲間である「サッカーのある幸せ」の盟友エルゲラさんが博多の森へ来場
国立をはじめ埼玉や宮城など代表戦等でご一緒する機会はあったのですが、こうやって互いに応援するJチーム同士の対戦を共にするのは初めて。
サッカーで知りえた友人は数多くいれどライバルチーム同士での対戦を共にする喜びは不思議な感慨でした。
博多の森は今を盛りに咲く桜とともに穏やかなお天気にも恵まれ絶好のサッカー日和り。
試合もロスタイムのPKがなくとも内容的にも押していたゲーム。長距離遠征の盟友の勝ち点3の置き土産は、何よりありがたく嬉しい一日となりました。
ゲーム後に大濠公園の水鳥たちを眺めながら夫婦2組で飲む珈琲が極めて美味しかったのはいうまでもありません(笑)

■目いっぱいのプレー
このゲームは3試合の出場停止明けのFW林と、久永の怪我による山形恭平の復帰で今季開幕戦のメンバーでのスタメン。
林1トップでの4−2−3−1気味の4−3−3。布部と久藤を底に恭平の運動量、3人のヴェルディ戦に賭けるモチベーションの高さで怖い前線のフッキへ良質なボールを配給させず、中盤を制し続けたことが勝因だと思います。
それにしても恭平のキレキレぶりはプロ選手生活最高と言ってもいい位のもので。
得点に繋がった見事な胸トラップから左足の切り返しの個人技は年に何度もあるようなプレーではありませんでした。
弟・辰徳とともに兄者のゲームに臨む姿勢は、”目いっぱい”にプレーする選手を好むと言われるリティのお眼鏡に適うだけでなく、ライバルチーム相手にも結果も出し今季ホーム初勝利。攻守に亘るチームへの貢献ぶりはまさに「恭平デー」と言えるものでした。

エルゲラさんほどの確かな腕はありませんが、後半途中出場の(復活まぢか!)誠史のプレーぶり等は写真館にて。
■バランス
ヴェルディは宮崎キャンプのガンバ戦以来でしたが、チームとしてはまだ名波の指示を受けてばかりのあの当時よりもずっと”熟成”に向かっていました。
ディフェンスラインに土屋と服部の二人のベテラン。しかもキャプテンシーを持つふたりを据え、前線にまだまだ発展途上の得点王・フッキ。名波の的確な展開力とゲームメイクがチームに浸透すればヴェルディは戦力的にはJ1中位クラスといって良いかも知れません。
前も後ろも人材が揃っている中、右サイドが少し弱いように思いました。右側の人材自体がこの国には少ないわけですが、そういう意味では新人の福田の成長が待たれるのかと。
この日はラモスの配慮でFW飯尾を博多の森に顔見世興行させましたが、フッキとのバランスは今ひとつでした。
福岡側が前線に良質なパスを供給させないように研究したせいもありますが、フッキには横にターゲットを置いた方が更に怖さが増すように思いました。
福岡は中盤の激しい運動量で、怖いヴェルディのチームバランスを分断できたのだと思います。