北のチーム

■攻撃力への変節
J2は10節を終えそれぞれのチームの特徴が現れはじめた。
順位争いに一喜一憂するのはまだ早いし、長丁場のシーズン、この時期大事なのは安定して戦える戦力整備とチームバランスであろうか。
これまで対戦した中では未だ無敗の仙台のチームとしての仕上がりの早さが目だち、札幌、山形は守備面の安定が好成績に繋がっているように思う。
この冬の暖冬の所以か(?)J2はいずれも北のチームが出足好調である。
注目すべきは、今季1試合平均2得点のチームが仙台、福岡、東京V3チームも(!)あること。*1
守備組織に力を注ぐチームの中で、今季は得点力(攻撃力)を引き出そうとしているチームが目につきはじめた。全チームの総得点では前年差+11点。
過去5年(10節時点で)1試合の「平均得点が2点」を上回っているチームを調べてみたが、03年が広島、04年は川崎、05年なし、06年もなしである。

[06年J2第10節]
        勝点  試  勝   分  負   得   失   差
 1 柏   19  10    6    1    3    14     9    +5 
 2 横浜  18    9    5    3    1     9     3    +6 
 3 東京  18   9    6    0    3    16    14    +2 
 4 仙台  17   9    5    2    2    14     3   +11 
 5 札幌  16   9    5    1    3    12     6    +6 
 6 神戸  13  10    4    1    5    11    12    -1 
 7 湘南  12   9    3    3    3    11    14    -3 
 8 鳥栖  11  10    3    2    5     9    13    -4 
 9 愛媛  10   9    3    1    5     7    12    -5 
10 山形   9    9    2    3    4    10    12    -2 
11 徳島   9    9    2    3    4     9    13    -4 
12 水戸   9    9    2    3    4     6    10    -4 
13 草津   7    9    2    1    6    12    19    -7 

総得点:140 試合平均得点:2.34  

前年は10節時点(60試合)で、0−0が6試合、1−0が17試合もある。*2

[07年J2第10節]
        勝点  試  勝   分  負   得   失   差
 1 札幌  21   10    6    3    1    13     6    +7   
 2 仙台  19    9    5    4    0    21    10   +11   
 3 福岡  17    9    5    2    2    18     7   +11   
 4 山形  17    9    5    2    2    11     6    +5   
 5 京都  16   10    4    4    2    14    11    +3   
 6 湘南  15    9    4    3    2    13     6    +7   
 7 東京  13    9    4    1    4    18    15    +3   
 8 大阪  10    9    3    1    5    10    11    -1   
 9 草津  10    9    2    4    3     8    14    -6   
10 愛媛   8   10    2    2    6     7    15    -8   
11 徳島   7    9    1    4    4     6    11    -5   
12 鳥栖   7    9    2    1    6     9    22   -13   
13 水戸   3    9    0    3    6     3    17   -14   

総得点:151 試合平均得点:2.52 

今季は計60試合で0−0が8試合、1−0が9試合。
■連勝
10節草津戦久藤が先発から入り布部・久藤コンビで中盤が安定した。それもあり目についたのは山形恭平の好調さ。
4−3−3を4−5−1に変え中盤を厚くしたチームは前節に続いての勝ち点3、ライバル仙台に肉迫した。ゲームの流れはこちら

*1:順位のことはともかく、この3チームがJ2を活性化している。このあたりのことはいずれ書きたいと思っている。

*2:かって、J2は1得点あげ後は引き篭ってなんとか凌ぎ切る、という戦いが多かった。それがJ2クォリティーといってもよかった。