飢餓感

[J2第16節、福岡ー鳥栖]5月19日、博多の森球技場

ダービーに負けると悔しい。ただただ悔しい。気持ちの切り替えなどできるわけがない。
この悔しさは次戦9月2日まで続くのだろう。
■勝ちたいキモチ

福岡1−2鳥栖(宮本、藤田、高地)
福岡がシュート数19本、鳥栖が10本。
ダービーは、戦術とか選手の組み合わせとか、布陣とかを超えた特別なもので、またピッチ上の選手だけの戦いではなく、サポーター同士の誇りを賭けた戦いでもある。
選手たちがどれだけ得点をしたい気持ちが強いか。持てる力を出し切る勇気。サポーターはどれだけ勝ちたい気持ちが強いか。そのゲームに向かう真摯な想い、切実さ。
おそらくその点の差で負けたのだと思う。

開幕で0−5と木っ端微塵に自らの誇りを打ち砕かれ、ようやく掴んだ鳥栖待望の初得点。藤田にゴールネットを揺らされる。後半15分の鳥栖サポーターのゴール裏の爆発ぶり!
このゲームのピッチ上で一番多くを走ったのが鳥栖のFW藤田。藤田をあそこまで走らせたのは鳥栖サポーターの強い想いである。
モチベーションの違い、サポーターの一体感、勝利への執着。博多の森にいて大きな格差を感じた。
■勘違い
「ただの」1試合ではないからビラを作る気持ちにもなる。「普通の」ゲームではないから都合をつけ繁華街に出かけ、中々手にしてもらえないビラ配りにも参加する。
この街には、意識を狂気に導き精神を尋常にしないゲームが出来る幸せがある。
このゲームに関してだけは、中盤の選手の運動量がどうとか、サイドで数的優位と作れないからどうとか、後半運動量がどうとか、ベンチがどうとか語っても余り意味はない。
13日京都戦のゲーム前に博多の森でチラシ配りながら何とはなしに感じたことだが。開幕戦の圧勝からスタートし1ステージ首位で少しの勘違い、福岡サポーターは飢餓感を失いはじめているように思った。
怖いのはその方だ。