大きな危機は回生のチャンスか?

福岡にプロサッカークラブが誘致されて13年。福岡は大きな”節目”の季節を迎えている。
サッカー協会、地元大手資本、地元商工会、市のバックアップがありそして数多くの市民の署名運動の後押しで「クラブチーム」の伝統と積み重ねがない地域藤枝市から完成されたチームがやってきた。
どんな形であれ、プロチームが地元に根ざしていくことは大切な社会資源の一つとして有効なこと。
現在、フリーペーパーJust Do It!で連載させて頂いているが、昨今はその「源流」を辿るべく当時苦労された先人たちを訪ねてお話を聞く機会を重ねている。先人の苦労話しを聞く度に当時の大いなる希望や熱い想いとは裏腹に現実の落胆の差に驚きを隠せない。
そしてチームの成績不振とクラブ体制の脆弱さが表裏一体であることを改めて確認する。
地元七社会と市をバックボーンにした体制は、フロント人事の出向制度という最悪の悪循環の転生を招き大きな問題を孕んだ(はらんだ)まま放置されている。
サッカーをまったく語れない人がトップにつき、Jリーグのゲームさえ見たこことがないような方が重要なフロントの任務に着く。無論、チームへの愛など語るべくもない。
現在もなお。
これまで幾多の支援をしてもらいながらこう語るのも虫が良過ぎるのかも知れないが、このことにいつまで経っても無関心な七社会こそが自ら「地元クラブ」を駄目にしているように思われる。
以前、市長になる直前の吉田氏に1時間程のインタビューをしたことがある。ジャーナリストとして問題点を掌握している吉田氏は明確に「”今の体制のまま”では主体的なクラブの改革はできない」と語っておられた。
近年の大幅減資による累損の解消と、筆頭株主の胸スポンサー撤退は、新たな引き受け手が受けやすい環境にはなっているものの、なにせ七社会親方日の丸体制を突き動かすのは容易ではない。
クラブは昨日、臨時取締役会が開催されたように聞く。そしてようやく水面下の動きが表に出る時期がきた。
http://kyushu.yomiuri.co.jp/sports/soccer/j_league/20080605-OYS1T00231.htm
いずれにしても”チームがどうあろうと”クラブは解散・消滅、あるいは衰弱の重大な危機を迎えているのは間違いないことなのだろう。